宇和島市議会 > 2017-12-07 >
12月07日-02号

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  1. 宇和島市議会 2017-12-07
    12月07日-02号


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    平成29年 12月 定例会平成29年12月宇和島市議会定例会議事日程第2号平成29年12月7日(木)午前10時開議会議録署名人指名一般質問-----------------------------------本日の会議に付した事件     議事日程のとおり-----------------------------------出席議員(24名) 1番    田中秀忠君 2番    山本定彦君 3番    畠山博文君 4番    佐々木宣夫君 5番    山瀬忠弘君 6番    椙山三也君 7番    浅田美幸君 8番    川口晴代君 9番    中平政志君10番    武田元介君11番    浅野修一君12番    赤松孝寛君13番    安岡義一君14番    三曳重郎君15番    石崎大樹君16番    岩城泰基君17番    福島朗伯君18番    我妻正三君19番    坂尾 眞君20番    清家康生君21番    上田富久君22番    松本 孔君23番    福本義和君24番    泉 雄二君-----------------------------------欠席議員     なし-----------------------------------説明のため出席した者の職氏名市長         岡原文彰君副市長        笹山誠司君総務部長       藤田 良君教育長        織田吉和君病院事業管理者    市川幹郎君市民環境部長     山田喜昭君保健福祉部長     岡田一代君産業経済部長     上田益也君建設部長       藤堂勝男君教育部長       常盤修二君水道局長       石丸孔士君病院医療行政管理部長 竹葉幸司君総務課長       楠 憲雄君企画情報課長     大宿昌生君財政課長       西本能尚君福祉課長       古谷輝生君保険健康課長     毛利正光君商工観光課長     片山治彦君農林課長       和田恵朗君水産課長       四宮陽一君教育総務課長学校給食センター所長           横山泰司君文化・スポーツ課長  宮本清司君-----------------------------------会議に出席した議会事務局職員局長         赤松 明君次長         木原義文君次長補佐       酒井宏治君議事法制係長     毛利泰三君主任         矢野明美君主査         内舛哲治君~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~     午前10時00分 開議 ○議長(清家康生君) ただいまの出席議員は24名であります。 定足数に達しておりますので、これより本日の会議を開きます。 本日の会議は、議事日程第2号により進めます。 本日の会議録署名人に、川口晴代君、中平政志君を指名いたします。 それでは、これより一般質問を行います。 質問は、お手元に配付の発言順位表により順次発言を許します。 なお、発言時間は、一問一答方式及び分割質問方式の場合は、質問と答弁の時間を含め1人1時間以内といたします。 この際、申し上げます。議員の皆さんは、指定の発言席にて質問を行い、市長並びに理事者に対し、答弁を求める者の指名を願います。 なお、議員の質問に対する理事者の答弁は簡潔明瞭に自席にて行い、議事進行に配慮されることを求めます。 まず、赤松孝寛君の発言を許します。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 赤松孝寛君。 ◆12番議員(赤松孝寛君) おはようございます。 自民党議員会の赤松でございます。 これより、一問一答にて一般質問をさせていただきます。 「環太平洋大学短期大学部の公立化断念!!」、11月30日の地方新聞で一面に掲載されました。多分、全議員は、この記事を見て驚いた方も当然ながらおられたことと思います。前日の29日に行いました特別委員会で、市長のほうからこのような言葉はありましたが、秘密会ということで進めておりましたが、30日、この新聞記者が優秀なのかどうかわかりませんが、すっぱ抜かれて、一面で取り上げられました。当然ながら、マスコミ等々の方々も、この環太平洋大学短期大学部に関しましては、非常に関心を持っておるということが如実にあらわれていることと思います。 また、12月1日の全員議員協議会、また、今定例会の冒頭の挨拶で、市長自らの言葉で全議員に説明があり、決断に至った根拠というものについておおむね次のように言われました。年少人口の減少、財政支援の面、学びの環境維持が困難であり、当市の身の丈に合った事業ではないと発言されました。 この件に関しては、さまざまな意見があるかと思います。一般質問を初め、関係者の方々に丁寧に説明をされると申されております。何とぞ、市民の皆様方にわかりやすく説明をいただきますようお願いを申し上げます。 まず、当大学の歴史について、総務部長、説明を願います。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 藤田総務部長。 ◎総務部長(藤田良君) お答えいたします。 環太平洋大学短期大学部のこれまでの歴史につきましては、1940年、市民有志が中心となって創立した大和女子学園に始まり、1958年、宇和島女子高等学校を開校、1961年、宇和島栄養学校、同保育学校を開学、1966年、愛媛女子短期大学の開学へとつながり、食物栄養科、保育科が設置をされます。1967年には附属幼稚園が設置され、その後、学校名の改称、理事長などの交代を経ながら、1995年、現在の運営者であります学校法人創志学園理事長の大橋 博氏が第4代理事長に就任しております。2002年には法人名称を現在の創志学園に変更、食物栄養学科の廃止など、学科の変更等を経て、2011年に健康スポーツ学科の募集を停止し、2012年、平成24年に愛媛女子短期大学から現在の環太平洋大学短期大学部へ名称を改称、さらに、子ども学科を人間発達学科に名称変更し、1学年150名の定員を100名に変更しております。現在は、人間発達学科の1学科の中に子ども教育専攻、ベネッセスタイルケアコース、健康スポーツコースの3つのコースが設置をされている状況でございます。 以上でございます。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 赤松孝寛君。 ◆12番議員(赤松孝寛君) 今の歴史を聞いて、岡原市長、当然ながら、あなたが生まれる前からの学校でございます。それに対する思いというもの。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 岡原市長。 ◎市長(岡原文彰君) もちろん、この長い歴史を見たときに、これまでこの地域の高等教育機関としてその力を発揮していただいたことに敬意を表します。これは、まさに、今の説明を聞いての心境です。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 赤松孝寛君。 ◆12番議員(赤松孝寛君) それでは、これまで当市が受けた効果はどの位あったのか。総務部長、答弁願います。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 藤田総務部長。 ◎総務部長(藤田良君) 数字で示すのは非常に難しいところがございますけれども、これは、既に議員にもお示ししております短期大学公立化検討調査報告書によりますと、年間の経済波及効果は約3億円と試算をしております。 以上でございます。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 赤松孝寛君。 ◆12番議員(赤松孝寛君) その消費効果というだけではなくて、ほかの効果はなかったんですか、総務部長。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 藤田総務部長。 ◎総務部長(藤田良君) 想定をされますのは、学生によるアルバイト従事などの労働力の供給、あるいは、各種イベントの参加によるにぎわい創出の効果などもあったのではないかと考えております。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 赤松孝寛君。 ◆12番議員(赤松孝寛君) これについても、市長、何か御感想があれば。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕
    ○議長(清家康生君) 岡原市長。 ◎市長(岡原文彰君) 今回の問題につきまして、経済界からいろいろなお言葉をいただいております。その部分というものが、こういったアルバイトであるとか、にぎわいをつくってくださったことは事実でございますので、この点につきましては、本当に苦渋の判断であったことを、さらに申し上げたいと思います。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 赤松孝寛君。 ◆12番議員(赤松孝寛君) それでは、過去に、三曳議員が前市長と、あなたと私の仲ではありますがというような質問をされたことがあるんですが、この際、この語録を使わせていただいて、選挙をともに戦ったあなたと私の仲ではありますが、これからガチンコでやっていきたいと思います。 この問題が提起された経緯等々を、前市長が創志学園側からこの問題を提起されて、今日に至っているわけではございますが、その経緯を詳しく説明を願います。総務部長。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 藤田総務部長。 ◎総務部長(藤田良君) お答えをいたします。多少長くなりますが、御容赦をいただいたらと思います。 平成27年11月に、学校法人創志学園から環太平洋大学短期大学部公立大学法人化について要望書案が石橋前市長に提出、相談があったところから、本案件の検討が始まっております。 要望書案の内容につきましては、愛媛県を設置者とする短大の公立化でありましたので、平成28年1月に、創志学園から愛媛県へ要望書が提出をされております。その後、平成28年4月から市と創志学園との協議が始まり、公立化の先行自治体として、同年4月に山陽小野田市を、8月には福知山市を市の担当者らで視察をさせていただきました。 平成28年9月には、市議会全員協議会の場で、石橋前市長から公立大学法人化についての説明が議会に対して初めてございました。このときの説明では、県立での公立化は難しいので、市立での公立化を目指すということで、その市立短大の運営は学校法人創志学園さんにお任せをして、本市としては、大学を立地することで得られる国からの地方交付税を原資とし、それを大学に運営交付金として交付することで、実質の負担はないという説明をさせていただきました。 その後、10月には、市役所総務部企画情報課高等教育対策室を設置し、また、12月には、市議会において高等教育対策特別委員会が設置をされております。 翌年、本年1月には、市議会高等教育対策特別委員会が、先行自治体の視察として、山陽小野田市の山口東京理科大学を尋ねておられます。このときは、岡原市長も委員会のメンバーとして参加をしておりまして、そのときに確認しましたのは、いわゆる公設民営型、あるいは公私協力型など、公の地方自治体から何がしかの協力があった私立大学でしか公立化を果たし得た事例がないということであり、本市のようなケースでは、これまでに公立化を果たした事例はないという事実でございました。 その後、本年3月に市議会の全員議員協議会において、学校法人創志学園大橋理事長もお見えになっている中で、石橋前市長がこれまでの方針の変更と今後の方針案について説明をいたしました。その内容でございますが、同短大を運営している学校法人創志学園側としては、この地域から高等教育機関の灯を消さないようにという思いがあったが、これ以上、本地域においては、私学のまま大学運営をしていくことには限界があり、全国の地方都市では、公立化によって大学運営が好転をしている事例もあって、同学校法人が学生募集の停止を決定する前に本短期大学を宇和島市に引き継ぎ、公立の短期大学として残す方法もあるということでお話しをいただいて、検討してきたが、その方針では難しいと判断をしたために、まず、宇和島市が中心となって、宇和島市の有志が新たな学校法人を設立し、短大の運営を創志学園からその新学校法人へ移す。その新学校法人の運営に対して宇和島市が財政的な支援を行い、収支の差損があれば、その分を補填、支援する。そういった支援の実績を数年積んで、新学校法人から公立大学法人へ運営を移し、公立大学法人化を果たしたいというものでございました。 その際、大橋理事長としても、これ以上結論を延ばすことは難しく、3月末までに結論を出すことを望まれておられましたけれども、出席者からは最終判断を下すための議論を重ねる時間が足りないとの意見もございまして、結論を延ばすのであれば、翌平成29年度4月早々から募集が始まる平成30年度入学生が入学し、卒業するまでの2年間の短大の経常経費への財務支援を市にお願いしたいとのお話がございました。この財務支援については、平成29年6月議会において、平成30年度及び31年度2カ年の債務負担行為として、限度額1億6,600万円の議決をいただいているところでございます。 新年度に入りました4月以降も、この石橋前市長の方針に基づいて、新学校法人設立に向けて市と創志学園との協議を継続し、市議会高等教育対策特別委員会におかれましても、さまざまな議論を深めていただいてきたところでございます。 その後でございますけれども、市長、市議会議員選挙を経まして、岡原新市長、また、新たな構成の市議会議員の皆様が誕生いたしました。岡原市長は、10月に市内各種団体の長の方々を初め、各分野からバランスよくお集まりいただいて、有識者18名による懇談会を開催いたしました。11月には、創志学園大橋理事長との会談を経て、創志学園さんの思い、お考えなども確認をし、また、改選後、宇和島市議会に改めて設置をされました高等教育対策特別委員会にも出席をいたしまして、委員の皆様の御意見を伺った上で、最終的な決断がなされたところでございます。 以上でございます。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 赤松孝寛君。 ◆12番議員(赤松孝寛君) 私の記憶が正しければ、石橋前市長から上田元議長にこの報告がなされ、議会全体には、その後、1カ月ぐらい経過した後に説明があったように記憶をしております。創志学園側から相談に来られてから、およそ1年弱、行政側が単独で動かれていたというのは、今お聞きになったとおりであろうかと思います。 我々議会のほうも、昨年12月定例会におきまして高等教育対策特別委員会を設置し、私も当委員会に12回、また、今期の新たな特別委員会に3回、委員として参加をさせていただき、山陽小野田市立東京理科大学の視察、そして、総務省、文科省、愛媛県担当者とのヒアリングを行い、誠心誠意、調査研究を行ってまいったものであります。 後日、今期の委員会としての最終報告がなされることと思います。11月29日に開催した、先ほど申しました特別委員会で、市長の決断に対する特別委員会の方々に対する賛否をそこで問われました。7名の委員に諮られ、賛成3、反対1、棄権3というのが現実でございます。 賛成多数と言われれば、そのとおりでございます。少なからず、反対1名と棄権をした3名の合わせて4名の委員は、疑問を抱いていることも否めない事実ではなかろうかと思います。また、ほとんどの委員や委員会に属していない議員の方々も、できることなら存続をさせたいという思いが強いと私自身感じております。 そこで、今回決断された経緯、決め手となった要因について、もう一度市長。聞かせていただきたいと思います。岡原市長。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 岡原市長。 ◎市長(岡原文彰君) 私が一番に申し上げたいのは、学校を公立化することによりまして、やはり、子供たちにしっかり目をむけるべきだという思いでございました。やはり、親として、学校に子を預ける。その学校は、しっかりいい環境で育てていかなければならないという責務が発生するところでございます。その点に関しまして、宇和島市は、まだまだ覚悟が足りないということが一番にありました。 また、そのほかには、やはり、公立化というものが担保されていないこと、また、財政出動もあるだろうこと、そういったことを総合的に判断した。それが今回の決断でございます。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 赤松孝寛君。 ◆12番議員(赤松孝寛君) そこで、あなたがこの決断に至るまで、当然ながら、就任されて3カ月足らずでございます。大変忙しい中で、この問題に割いた時間というものが、それほどはなかったように思いますが、近隣市町との協議はこの件についてされたのでしょうか。市長。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 岡原市長。 ◎市長(岡原文彰君) 今回、期間が限られていたことは、議員の皆様もおわかりかと思います。9月11日に就任をさせていただきまして、これまでの方針、宇和島市が単独でこの学校を公立化していくという方針に対しまして、やはり、限られた時間で決断していかなければならない。つまり、この12月定例会においても、場合によっては、新法人の立ち上げであるとか、また、今の不動産価値を見極めるといったもので1,000万円以上の予算を計上しなければならない。そういった諸事情でございましたので、今の方針、単独で宇和島市が公立化していくということがございましたので、周辺市町には、そういった相談はしておりません。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 赤松孝寛君。 ◆12番議員(赤松孝寛君) そういうことですよね。何も相談をなされていない。四国西南地域に、唯一ここに、宇和島にしかない高等教育機関の問題でございます。非常に残念ではあります。 次に、有識者会議というものを何回程度開かれたのでしょうか。市長。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 岡原市長。 ◎市長(岡原文彰君) これも、先ほどの答弁に関連する、限られた時間の中でどれほど効果的にやっていくかということがテーマでございました。その中で開催した数は1回でございます。しかしながら、この1回のメンバーにつきましては、旧宇和島市内だけではなくて、吉田、三間の商工会系の方々、また、津島の商工会の方々、また、教育関係者、いろいろ多岐にわたる、バランスをとったメンバーで構成しておりますので、これは、回数ではなく、その中身に注目していただきたいと思います。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 赤松孝寛君。 ◆12番議員(赤松孝寛君) その中身を少しばかり、どのようなお話があったのか。市長。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 岡原市長。 ◎市長(岡原文彰君) 中身につきましては、全ての議論はもちろん記憶ができていないところですが、やはり、存続させていくべきだと、こういった限られた四国の西南地域にある高等教育機関でございますので、先ほど申し上げました経済効果とか、そういったことを考えても、残していくべきだという声もありました。そのほかには、財政負担であるとか、また、学校を果たしてこの宇和島市が運営できるのかと、大変厳しい、これはやめるべきではないかという厳しい発言があったことも確かでございます。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 赤松孝寛君。 ◆12番議員(赤松孝寛君) そこで、今、財政等々のお話がありましたが、シミュレーションでは、存続させるために約47億円程度必要であるような概算が出ております。これは正確な数字なのでしょうか。総務部長。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 藤田総務部長。 ◎総務部長(藤田良君) 特別委員会にお示しをいたしました出資シミュレーションは、校舎の建て替え費用も含めて、現在の短大の収支の状況や校舎の老朽化の状況に基づいて試算されたものでありまして、あくまで概算ではありますが、現在の段階で御提示できる数字でございます。従いまして、いわゆるシミュレーション、模擬的に試算したものだということで御理解をいただきたいと思います。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 赤松孝寛君。 ◆12番議員(赤松孝寛君) この中で一番大きなウエートがあるのは改築です。この改築に際して、有利な起債を充てることができる、できないというような検討、また、いわゆる上部の代議士等々に御相談をされたということはあったのですか。総務部長。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 藤田総務部長。 ◎総務部長(藤田良君) 私個人として、代議士等に御相談ということはしておりませんけれども、財政課のほうでいろいろと検証はしております。お答えしてよろしいでしょうか。 まず、合併特例債の活用については、適用期限が平成32年度まででございますので、現行のスケジュールを勘案しますと、活用は困難であると考えております。また、過疎債、辺地債などといった有利な交付税措置のある起債につきましても、現在の制度では対象となっていないことは確認をしております。従いまして、現在までのところ、有利な起債、財政措置については想定していないというのが現状でございます。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 赤松孝寛君。 ◆12番議員(赤松孝寛君) なかなか理解できにくい部分があって、30億円程度という概算、これに充てるお金、有利なものを模索しながらというものも何もなかったというような現実ではありますが、今、当地域、当然ながら、どの地方自治体も、将来、交付税の減額ということは否めない事実であります。しかしながら、交付税の減額と言いながら、ネガティブにずっとそれを、先々入ってくるものが減るからこの部分は何もしませんというような決断になったのか。 また、若者が都会を夢見て流出しています。他方から、呼び込むということも、地方創生総合戦略の最たるものだと考えております。当市で学び、資格を取得し、当市並びに近隣市町の正規社員として定住していただき、そこで家族をつくりといったポジティブな考えはなかったんでしょうか。岡原市長。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 岡原市長。 ◎市長(岡原文彰君) もちろん、そういった外部からのということはあります。しかし、それよりも、先ほど申し上げた、そういった方々がいたとしても、お子様をお預かりする以上は、しっかりとした大学のコンセプトであるとか、学びの環境というものをお与えをし、そして、それを継続していくことができるかという、こういったものが常に頭に浮かんでいたことは事実でございます。いろいろなことを総合的に判断したことでございますので、その点、御了承いただいたらと思います。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 赤松孝寛君。 ◆12番議員(赤松孝寛君) なかなか了承は得にくいから、これを一番バッターでやっておるわけなんですが。 高等教育に対する思いというもの、新潟県長岡藩の米百俵の精神は、当然市長は御存じかと思います。御存じですよね。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 岡原市長。 ◎市長(岡原文彰君) たしか、小泉総理がどこかで使われたというような記憶がございます。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 赤松孝寛君。 ◆12番議員(赤松孝寛君) 小泉総理が使われたのは、私的には、ちょっと違う意味合いがあるので、少しばかり詳細に説明させていただきます。 河合継之助が率いた北越戦争、戊辰戦争の一つでございます。敗れた長岡藩は、7万4,000石から2万4,000石に減地され、実収にして6割を失って財政が窮乏し、藩士たちはその日の食にも苦慮する状態でありました。このため、窮状を見かねた長岡藩の支藩三根山藩から百俵の米が送られることになりました。藩士たちは、これで生活が少しでも楽になると喜んだが、藩の重鎮である小林虎三郎が、送られた米を藩士に分け与えず、売却の上で、学校設立の費用、学校設備の費用とすることを決定する。藩士たちは、この通達に驚き、反発して、虎三郎のもとへ押しかけ抗議するが、それに対して、重鎮の虎三郎は、百俵の米も食えばたちまちなくなる。教育に充てれば、あしたの1万、100万俵となると諭し、自らの政策を押し切った。 この米百俵の売却金によって開校したのが国漢学校であり、洋学局と医学局が設置された。この学校は、士族によって建てられましたが、一定の学力に達した庶民の入学も許可され、国漢学校は、現在の長岡市立阪之上小学校、新潟県立長岡高等学校の前身となっております。なお、長岡藩江戸上屋敷にも国漢学校があり、長崎に医術の修行のため内地留学も出していたそうであります。これが、本当の話らしいです。 小泉総理は、国民に我慢をしてというようなお話をされたかと思います。これは、藩士に我慢をさせて、みずからが百俵のものを教育に充てたというお話でございます。いかがですか、市長。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 岡原市長。 ◎市長(岡原文彰君) 今の痛みに耐えて子供たちに投資をしていくという意味においては、大きく賛同をしていきたいと思います。 私も、今回の市長選におきましては、就学前から小中高、そして成人、さらには高齢者まで、生涯教育につながる教育というものをしっかりやっていくという覚悟を決めておりますので、今の気持ちそのものでございます。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 赤松孝寛君。 ◆12番議員(赤松孝寛君) 先ほど来から財政のことが大きく言われておりますが、平成17年、1市3町の合併時、持ち寄った財政調整基金、積立金、それぞれ8億円、11億円、これが、平成28年度、それぞれ71億円、140億円程度になっております。当然ながら、前市長の強いリーダーシップもありましたが、いわゆる有利な起債を利用したことが、このような結果になっていると思います。また、当然ながら、市民の方々の御協力をいただき、また、職員の方々のたゆまぬ努力の結果、この140億円というものが積み上がってきていると思います。 また、この中には、全国からお気持ちを寄せていただくふるさと納税、宇和島を何とか元気にしてやりたい、宇和島を助けてやりたいという思いでふるさと納税をしていただいております。これは、ピーク時は平成27年度ですか、4億6,000万円程度。今年度は、残念ながら減って2億円前後になろうかと聞いております。これも、返礼品等々を差し引いても、6割が当市の財源として使うことができるお金でございます。どの程度なら今後の教育行政に拠出できるとお考えですか、財政課長。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 西本財政課長。 ◎財政課長(西本能尚君) 非常にお答えしづらい御質問でございます。 市が将来への投資を考えるときに、それを決定する判断というのは、金額の高さだけではなくて、事業効果、将来の財政、そして、事業の実現性、継続可能性などを総合的に勘案して行われると考えます。 従いまして、大変申し訳ございませんが、この御質問に対しましては、明確な数字はお示しできないということになろうかと思います。よろしくお願いいたします。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 赤松孝寛君。 ◆12番議員(赤松孝寛君) この積立金の額とか基金の額、総務省も、現時点で国が1,000兆円以上の借金をしておる中で、地方は積立金をふやしたり、基金をふやしたりというように、少しばかり疑念を抱いてきているようです。その中で、私としては、当然ながら、営利企業ではないわけです。夢、希望を持てるような施策のために生きた金を使うことこそ、せっかく前市長も頑張っていただいてここまで積み上げてきたものを、これから先も積み上げていくのですか。岡原市長。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 岡原市長。 ◎市長(岡原文彰君) 夢や希望というものは、確かに、事業に対して必要なキーワードだと確信をしております。ただ、その内容につきましては、やはりしっかり精査していくと。これまで積み上げることができたのは、先ほど議員が言われたように、いろいろな方々の尽力だったと思います。だからこそ、その内容には十分なる慎重審議がなされなければならない、そう確信をしております。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 赤松孝寛君。 ◆12番議員(赤松孝寛君) 今のお言葉を聞きたかったんです。しっかりと精査をして決断を出していただきたい。まだまだ時間はあるんです。ここでとめる、私的には、公立化は断念する。これは、私も特別委員会でそれぞれ視察、ヒアリングをした結果、公立化は難しいというのは十分わかっております。ただ、公設民営、公私協力方式等々、その道を探るということは、岡原市長、当然ながら、この現時点からでもございますよね。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 岡原市長。 ◎市長(岡原文彰君) 先ほどお答えした私の回答といいますのは、これまで積み上げてきた財政調整基金であるとか、そういった使用用途について、今回の公立化というより、これを使用するに当たって、そういった夢や希望というものを感じるものは、しっかりキーワードとして捉えていくという意味で申し上げ、今回のIPUのことにつきましては、この前発表したばかりで、創志学園の理事長ともお会いできておりません。最速で予定があったのが、この議会後の21日だったと記憶しております。そこでしっかり今回の流れというものはお伝えしなければならない。そういった時点でございますので、今のこの状況下においては、そういったことはなかなか言えないのが現実でございます。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 赤松孝寛君。 ◆12番議員(赤松孝寛君) ということは、今後、創志学園は宇和島市から撤退をされる確率が非常に高い。当然ながら、今の施設、土地に関しても、創志学園側から移譲を受ける、受けないということも、まだ多分不透明であろうかと思いますが、当然、そういう要望は持っていかれるんでしょうか。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 岡原市長。 ◎市長(岡原文彰君) 今回の私の最終判断について、先方、つまり理事長御自身の口から、私は何も聞くことができておりません。学校としてはコメントを出されているようですけれども、やはり、これから未来に向けてどのように創志学園様が考えていくのか、それがわからないところで、なかなか今の時点では言い難いところでございます。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 赤松孝寛君。 ◆12番議員(赤松孝寛君) 当然、宇和島市の有志の方々が、創志学園のほうにすんなりと移譲をされて、それをできれば返していただきたいというのが私の考えなんですけれども、この時点で断念されたことを聞かれて、相手がどう出るかというのは、当然不透明ではあります。 また、山の上の国民年金センター、これも、前市長から改選前に議会のほうに、購入の話が来ておるというようなお話がありました。この件についても、くれぐれも、あそこの利用等々を含めて、当然ながら、宇和島市が所有をして、今後のスポーツ、キャンプ等々に利用できるようにやっていただきたいと思っておりますが、その点についてはいかがですか、市長。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 岡原市長。 ◎市長(岡原文彰君) たしか、8月、選挙前に、議会のほうに石橋前市長からそういったお話があって、議会としては、選挙を待っての判断にしたいということを言われたということをお聞きしております。もちろん、丸山の今の位置づけ等々を考えますと、私といたしましてもさまざまなことを考えなければならないところでございますが、先ほど申し上げたとおり、創志学園様がどうされるかこの耳で聞いていない以上は、なかなか軽々に言えない。これだけ御理解いただけたらと思います。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 赤松孝寛君。 ◆12番議員(赤松孝寛君) 強い熱意を持ってお話しをしてきていただくように、この場をおかりしてお願いいたしておきます。 また、先ほど申されたように、夢や希望を与えられるようなことになるような、それに対して、この教育は夢と希望がないとは、私は到底考えられないのですが、若いあなたも、鯛飯3杯食べるあなたも、私らよりずっと身の丈があるわけですから、今の宇和島市にとって、そんなに身の丈を気にする必要はないと思います。その辺、十分、もう少し近隣市町とも精査をしていただいて、協議をしていただいて、今後の決断を速やかに出していただいたらと思います。 それでは、次に、文化・スポーツの関わりについてお尋ねします。 まず、過去の当市出身のオリンピック選手は、どのような種目で、どのような方々がいらっしゃいますか。また、この方々との関わりはどのようにされてきましたか。教育部長、お尋ねします。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 常盤教育部長。 ◎教育部長(常盤修二君) まず、当市出身のオリンピック選手といたしましては、1956年のメルボルン大会で体操競技団体総合銀メダリストの河野 昭さん、それから、水泳競技200メートル平泳ぎ銀メダリストの吉村昌弘さん、1964年の東京大会、体操競技金メダリストで、跳馬の大技山下跳びを考案、宇和島市名誉市民でもございます松田治廣さん、1988年ソウル大会、新体操競技出場の大塚裕子さん、2004年アテネ大会と2008年北京大会のレスリング競技出場の松本慎吾さんがいらっしゃいます。 この方々との関わりということにつきましては、松田治廣さんから寄贈していただきました金メダルとか、今紹介させていただきましたオリンピック選手のほか、卓球で世界選手権金メダリストの伊藤和子さんを紹介しましたパネルを総合体育館のホワイエに展示をさせていただいて、その活躍を讃えさせていただいております。また、余談ですけれども、宇和島出身のプロ野球選手のユニホーム等を丸山球場に展示し、活躍について御紹介をさせていただいておるということでございます。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 赤松孝寛君。 ◆12番議員(赤松孝寛君) 非常にたくさんの方が、過去には、かなり古い方で、私も認識がなかった方も今言われました。名誉市民になられた山下跳び、私も、小学校6年生のとき、父親がカラーテレビを買って東京オリンピックを見るんだと。山下跳びで金メダル。今の体操競技を見られると、これで金メダルかというふうに思われるかもしれませんが、あの当時、本当にすごかったんですよね。 そういった方々が過去には出られておりますが、現在、どのような種目で、どのような方々が活躍されているか。教育部長。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 常盤教育部長。 ◎教育部長(常盤修二君) 現在におきましては、大学駅伝で全国的な注目選手となっております神奈川大学の鈴木健吾さん、それから、さきの国体で活躍をしてくれました、宇和島市の職員でもございますレスリングの津田大健さん、また、高校生では、柔道の井上太陽君、水泳の平田美幸さんを初めとしまして、まさに現役で活躍されている選手が数多くいらっしゃいますが、そういった選手に対する関わりといたしましては、宇和島大賞の表彰、それから、市からの補助金としまして、体育協会からの表彰、奨励金の支給などを行っております。 市といたしましては、今後も、宇和島から出た全国区の選手を讃え、広く市民の皆様にお知らせをしていくとともに、体育協会と連携を図りながら、そういった選手への激励、奨励、そして、選手の協力を得て、直に技術に触れる機会をつくるなど、後に続く選手の競技環境づくりにもあわせて努めてまいりたいというふうに考えております。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 赤松孝寛君。 ◆12番議員(赤松孝寛君) スポーツ振興に対する岡原市長の熱い思いは、庁舎に早速ながら鈴木健吾君、津田君の懸垂幕をかけていただき、鈴木健吾君におかれましては、ことし初めの箱根駅伝区間賞等々、今や、本当に大学ナンバーワンのランナーでございます。この方が、先々マラソンでオリンピック選手になっていただけるんではないかと、私自身も、今現在思っております。 これから、そういった方々に対してどのような支援を行政としてできるのか。また、体育協会を通じて、地元の方々が一緒になって、官民一体で協力できるようなことをお考えになっているのかお聞かせください。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 岡原市長。 ◎市長(岡原文彰君) 先ほど教育部長が申したように、体育協会を通じて、いろいろな奨励とかバックアップ等々はさせていただいているのに加えて、やはり、頑張る若者たちが、今後も宇和島市を背負って立っていくんだという思いを内側から醸成していただくためにも、これからさまざまなサポートを考えていかなければならない時が来ていると認識しておりますが、今具体的にこれをやるというところまでは、私の中でまとまっていないのが現実でございます。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 赤松孝寛君。 ◆12番議員(赤松孝寛君) できるだけ早くまとめていただいて、スポーツを通じて、当然ながら、どの場面でも宇和島というのがテロップで出るんです。これも非常に大きな宣伝効果もあるし、宇和島を元気づける一因にもなりますので、ぜひとも早く案を煮詰めていただきますようにお願いをいたしておきます。 次に、当市在住、出身のアーティストの方はどのような方がいらっしゃいますか、また、同じく、この方々との関わりはどのようにされてきましたか。教育部長。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 常盤教育部長。 ◎教育部長(常盤修二君) 当市出身のアーティストの代表者といたしまして、彫刻家の小清水 漸氏、それから、画家の浜田泰介氏などが活躍されておられます。若手では、第8回be絵本大賞を受賞したイラストレーター、絵本作家のありま三なこさんがおられます。在住のアーティストといたしましては、現代美術家の大竹伸朗氏が宇和島を拠点として活躍されておられます。また、広い意味で宇和島市出身の音楽家のアーティスト9名に宇和島文化大使を委嘱いたしまして、宇和島市のPRや各種イベント等の開催時に御協力をいただいているところでございます。さらに、先般、千曲市のほうでジャズコンサートが開催されたそうなんですけれども、当市出身の情家みえさん、赤松クニユキさんらもあわせて紹介しておきたいと思います。 さて、この方たちに、特に市として、これまで宇和島観光大使以外のかかわりは、十分に持てていないのではないかというふうに感じております。今後は、市としてどういう支援ができるのか、また、どういう支援を望まれているのか、それぞれのアーティストからお話を聞く機会を持つなど、御意見を伺いながら、親密な関係を構築していくことが大切だというふうに思います。そういう中で、地域の活性化を図るための企画や、宇和島市を広く全国的にPRするための活動などをお願いできればというふうに考えます。 現在、宇和島市出身で市の内外において活動されているアーティストが加盟して、平成29年に設立された宇和島美術協会の協力を得まして、今建設中でございます駅前交流施設のこけら落とし等で、地元出身のアーティストを中心とする作品展の計画の検討を始めておるところでございます。 以上です。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 赤松孝寛君。 ◆12番議員(赤松孝寛君) 先日、千曲市へ議長と表敬訪問に行った際に、驚いたのは、千曲市の地元企業の方、社員700名程度を集めて、情家さん、赤松さんのコンサートを開かれたそうです。また、継続的に来年からもやるらしいです。こういったものが宇和島にもあればなと。 また、先ほど、カレンさん、過去にお帰りコンサート。私も、あのコンサートに行って涙を流した一人であります。本当にうれしく、感動したんです。そういった感動を与えることをもっともっとしていただけるのではなかろうかと。それは、行政の熱い心が伝われば、そういったようなこともしていただけます。 松本議員と私は、過去に一般質問でも取り上げてまいりましたが、先ほど少しばかり言われましたが、今、日本の中で、現代美術でずっと注目を浴び続けている大竹伸朗さんという方が、もう30年ばかり在住されております。この方は東京出身であります。宇和島出身で東京に住んでいるのではなく、東京の方が宇和島に住んでいただいて活動をされて、今や世界中を飛び回っておられます。市長は御認識ありますね。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 岡原市長。 ◎市長(岡原文彰君) もちろん、存じ上げております。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 赤松孝寛君。 ◆12番議員(赤松孝寛君) 私も彼の個展のオープニングに何度か参加しておりますが、個展会場の建物の外部に、旧国鉄時代の宇和島駅というネオンを。これびっくりしたのは、東京の現代美術館で全館彼の作品を展示した際に、その建物の屋上に宇和島駅とあるんです。これは、広島の美術館も、福岡の美術館も、大阪のほうでも、個展に行くと、この宇和島駅というのを見るんです。これは本当に感動しますよ。 彼の作品というのは、造型的なものですから、なかなかわかりにくい部分はあるんですけれども、現代美術においてはかなりな方でございます。何とかこの方に関わりを持って、ベネッセがこの方をかなり買っていただいて、直島を中心に、瀬戸内博とかいろいろやられておりますが、直島なんかには、当然ながら、いろいろ作品、アイラブユーとか言って、温泉そのものがあの方の作品であったり、歯医者さんとか、つい最近では、針工場跡に宇和島市の元造船所の船形を持っていかれたり、いろいろなことをされています。ぜひとも何か、当地でまだ一度も個展もされておりません。スケジュールの調整がなかなか困難だとは思いますが、何か協力していただけることがあれば、市長みずからがお願いに行っていただいて、熱い思いを彼に伝えていただいたらと思います。いかがですか。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 岡原市長。 ◎市長(岡原文彰君) 私も、かつて香川に住んでいた時代がございました。そのとき、丸亀猪熊美術館、また、直島も香川県だと思うんですけれども、そこで常に彼の作品というものは取り上げられ、猪熊美術館においては、たしか宇和島駅というネオンも取りつけられていた。これは、私は見に行けなかったんですけれども、そういった話も聞いております。この地域の芸術や文化であるとか、そういったものになかなか力を入れられていない、その中で、このような世界に通ずる方がいらっしゃる現実を受けとめて、これまでどういう流れであったかは承知しておりませんけれども、まずは第一歩として、御挨拶を含めて早々に行きたいと思いますので、また議員のお力をお借りするかもしれませんので、よろしくお願いします。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 赤松孝寛君。 ◆12番議員(赤松孝寛君) こんな大きな方やけど、芸術的なこともなかなか。先だって、ありま三なこさんが北フジのほうで個展をされて、そこへ2回行かれたのかね。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 岡原市長。 ◎市長(岡原文彰君) 私は一度で、うちの嫁さんが二度だと思います。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 赤松孝寛君。 ◆12番議員(赤松孝寛君) そういったもの全てに興味を持っていただいて、宇和島を元気づける方々にできるだけ今後ともサポートしていただきますよう、この場をお借りして申し上げておきたいと思います。 次に、地域づくり交付金についてお尋ねをいたします。 5カ年計画の最終年になりましたが、これまでの行政としての評価並びに地域の評価が出ていれば、総務部長、お答えください。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 藤田総務部長。 ◎総務部長(藤田良君) お答えいたします。 議員御指摘のとおり、平成25年度より創設をいたしました地域づくり交付金も、本年度で5カ年の最終年度となります。そのため、終了を前にして、本制度の事業効果並びに地域における評価等を分析するために、各地域づくり協議会へアンケート調査を実施して、地域の声、状況をお聞かせいただきました。その結果では、交付金がもたらす効果並びに本交付金制度そのものについて高い評価をいただき、今後も必要であり、存続することを希望するという回答をいただいております。また、連合自治会など各方面から、本制度の継続について要望をいただいております。 こうした状況を踏まえまして、担当課といたしましては、この地域づくり交付金制度が地域に密着した課題の解決や地域の現状を踏まえたニーズに対応し、地域社会の維持及び活性化に寄与し、自立した地域活動のための有効な財源として活用されているものと高く評価をしているものでございます。 以上です。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 赤松孝寛君。 ◆12番議員(赤松孝寛君) これは、当然ながら、地域づくり、コミュニティづくりのためにというのが非常に大きなもので、今後交付税一本算定になって、過去には20億円程度、宇和島市では減額されるというような話でありましたが、国の方針等、宇和島の山本代議士を初め、有志の方々が交渉されて、総務省にかけ合って、減額幅がかなり減ってきております。その要因は、コミュニティづくりに対するものがあって減額を4割程度少なくすると。だから、8億円程度の減額になろうかと思いますが、これは、当然ながら、来年度予算、この5カ年、単年3,500万円程度やったかと思いますが、どの程度まで引き上げられます。総務部長。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 藤田総務部長。 ◎総務部長(藤田良君) まず、この地域づくり交付金制度でございますけれども、当然必要であると考えておりますので、来年以降、継続してまいりたいと考えております。金額につきましては、現在改善に向けて検討中ということで御理解いただいたらと思います。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 赤松孝寛君。 ◆12番議員(赤松孝寛君) 金額もさることながら、規約、制度の変更も含めてやられるわけですよね。総務部長。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕
    ○議長(清家康生君) 藤田総務部長。 ◎総務部長(藤田良君) 交付金の活用できる範囲や基準、協議会の配分方法につきましても、引き続き、議員の皆様、市民の意見もお聞きしながら改善、検討してまいりたいと考えております。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 赤松孝寛君。 ◆12番議員(赤松孝寛君) これまでるる、浅野議員から何度となくこの件に関しては質問があって、岡原市長もこの場で聞かれておられたと思います。浅野方式を用いるようなお考えはありますか。総務部長。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 藤田総務部長。 ◎総務部長(藤田良君) 赤松議員おっしゃるとおり、これまでも浅野議員からは、地域づくり交付金制度において、いろいろと御協議いただいております。特に、地域づくり交付金における地域への配分方法に関する点になろうかと思われますけれども、こちらについても、浅野議員の御提案の内容も含めまして、新制度に向けて現在検討を進めているという状況でございます。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 赤松孝寛君。 ◆12番議員(赤松孝寛君) 十分に検討していただき、今出している金額は減らさず、そのほかをふやすというようなお考えでぜひともやっていただきたいのと、今、多分、来年に繰り越しというのを1割しか認めておられない。この部分については、特に私のほうからも要望したいと思うんですが、できれば、基金で積めるような制度にしていただいて、やはり、地域によって、特に、私の高串地域、地四国山というような宇和島百景にも出ているものがあります。こういったところを大がかりに修繕をするときに、単年度でちょこちょことはなかなかできません。できれば、基金を積ませていただいて、3年後にやろうとか、5年後にやろうというようなことが、多分、それをやっていただいたら実現ができるように思います。 なかなか、今の現状では、お金を集めるのも大変でございます。この制度ができ上がったとき、非常に私どもは感謝感激をしたところであります。市長、ぜひとも、金額を上乗せしていただいて、所管から出てきた予算要求を、市長が、これは少ないやろうと、もうちょっと地域に自由に使えるお金をあげなさいというようなことで、市長自らが増額するというような、そういうことはないですか。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 岡原市長。 ◎市長(岡原文彰君) 先ほどの話でもありましたように、公正公平に考えていきたいと思っています。また、ちょうど5年間経たところでありますので、いろいろなお声をいただいておりますので、十分に精査をしていきたいというのが本当のところでございますので、それは、議会の皆様に対して、また、市民の皆様に対してしっかりお示しをしていきたいと思います。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 赤松孝寛君。 ◆12番議員(赤松孝寛君) あなたを期待してあなたを勝たせてきた私としても、あなたを支えた後援会の皆様方も、そういったあなたに期待するところが非常に大きいわけです。あなたのカラーを、次の平成30年度当初予算には、ぜひともそのカラーを出していただきますようにお願いをいたして質問を終わります。ありがとうございました。 ○議長(清家康生君) 以上で、赤松孝寛君の質問を終わります。 次に、坂尾 眞君の質問を許します。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 坂尾 眞君。 ◆19番議員(坂尾眞君) 日本共産党の坂尾 眞でございます。 通告に従いまして、一問一答で質問させていただきます。 まず、第一に、来年度の当初予算の編成に当たり、以下の項目について質問いたします。 まず、産業政策ですけれども、宇和島市においても、来年3月議会において中小企業振興条例が提出され、成立するのではないかということが報じられています。中小企業問題については、私は非常に大切な項目だと思いますので、改めてこの問題について取り上げさせていただきたいと思います。 農林水産業以外の商業、製造業、サービス業における、現在実施している、先日お配りいただいた総合戦略事業、中小企業者等応援事業について、漠然とした質問ではありますけれども、どのように評価されているかお聞きしたいと思います。特に、地域商業振興事業、これは、評価では見直しなしで継続、観光振興事業についてはさらに発展、充実、創業・就業支援事業については見直し、産業振興事業ではさらに発展、拡充というふうに評価されていますが、もう少し詳しく報告をしていただけたらと思います。産業経済部長。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 上田産業経済部長。 ◎産業経済部長(上田益也君) お答えいたします。 平成28年度の総合戦略事業におけます商業、製造業、サービス業に関する事業としましては、地域商業振興事業ほか、多くの事業がございます。また、平成29年度の地域商業振興事業については、中小企業者等応援事業が含まれております。全体としましては、順調に事業が進められまして、一定の効果があったものと評価しております。 地域商業振興事業は、地域商品券事業、買い物弱者支援事業、がんばる商店街づくり事業で構成されております。 以下、補助金ベースで申し上げますと、まず、地域商品券事業は、平成28年度発行総額1億9,200万円、消費喚起効果が、推定で約6,900万円ございまして、十分な消費喚起効果を上げたと思っております。その効果は一時的であると見込まれますので、平成29年度より、地域内経済の底上げを目的とした中小企業者等応援事業に転換しております。 次に、買い物弱者支援事業は、買い物弱者の支援という福祉的側面を有しながら、移動販売を行う商業者の振興につながるものでございます。こちらは、平成27年度が1件、実績額が119万9,000円、平成28年度が2件、実績額が125万7,000円、平成29年度、11月時点で2件、実績額が126万1,000円となっております。買い物弱者及び商業者の振興に一定の成果を生み出しているものと評価しております。 次に、がんばる商店街づくり事業は、平成28年度が7件、実績額が966万9,000円、平成29年度が6件で実績額522万1,000円となっております。市内商店街の自主的な取り組みが促進されまして、商店街振興に一定の成果があったと評価しております。 観光振興事業につきましては、旅行ツアー等のエージェント訪問が実を結びまして、団体旅行客数の増加を図ることができました。えひめいやしの南予博2016という県の大きなバックアップもありましたけれども、観光入り込み客数は24.5万人増という目標値を上回る39.3万人増となりまして、年間の観光入り込み客数は282.5万人という結果でございました。 次に、創業・就業支援事業につきましては、合同就職面接会の開催及び創業者や事業者向けのセミナーを実施したものでございます。新規就業者数3名の数値目標は達成したものの、近年急激に進む人材不足の影響から合同就職面接会の来場者数が低迷しましたところで、平成29年度開催事業を変更して実施いたしました。来場者数が10人から31人に増加しまして、見直しにより一定の成果を上げたと評価しております。 最後に、産業振興事業につきましては、平成27年度、関東圏の量販店や外食チェーンを中心に販路を拡大することができました。平成28年度は、その販路の維持及びさらなる拡大を図りまして、平成28年度は、百貨店や大型ホテルチェーン、姉妹都市であります仙台市での新規開拓に成功いたしました。この事業につきましても、順調に成果を上げたと評価しております。 なお、全体の事業につきましては、事業評価、また改善点など、それぞれの担当部署で分析しているところでございまして、来年度以降の事業に反映してまいりたいと思っております。 以上でございます。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 坂尾 眞君。 ◆19番議員(坂尾眞君) ある程度評価しているということなんですけれども、さきにお手元にお渡ししていました個人所得税の申告区分別の表がございますが、総収入金額、総所得金額、人員数の平成19年と29年を比較した表なんですけれども、これを見ますと、平成19年には617億8,679万円、所得は52億2,801万円であったものが、29年には大きく半減しまして、収入で約22億6,000万円減っています。所得では38億円減少している。これは、単純に個人の事業所得を比較することは、この間、法人成りした場合もあるでしょうし、比較はできないと思いますけれども、いずれにしても、この大幅な減少というのはすさまじいと思いますが、この辺については、産業経済部長はどのようにお考えでしょうか。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 上田産業経済部長。 ◎産業経済部長(上田益也君) 議員のお話にもありましたように、この表を見たときに、この10年間での変化は著しく、大変厳しいものであると考えております。国全体としては景気は回復していると伝えられておりますけれども、当市のようないわゆる地方におきましては、むしろ冷え込んでいる状況は否めない感がありまして、端的にこれをあらわした数値と感じております。 我々としましては、既に実施している施策だけではなくて、より効果的な事業展開を図ることができるように、さらに検討してまいりたいと思っています。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 坂尾 眞君。 ◆19番議員(坂尾眞君) 消費税をめぐっては、御案内のとおり、安倍政権は2019年10月からの10%増税、これは既定事実として突き進んでいます。消費税の増税は、確実に消費不況を一層深刻化し、格差と貧困に追い打ちをかけることは明らかではないかと思います。今、国の政策が大企業優遇の施策に偏り、中小企業業者が切り捨てられ、地方経済が非常に衰退している。大企業・量販店に対する規制というものは当然必要だと思いますけれども、だからこそ、住民の暮らし、福祉を守るべき自治体として、持続可能な地域づくりを支える地域循環型の経済システムを構築する必要があるのではないかと思います。 この総合戦略事業に取り組むに当たって、産業経済部長はある程度評価していると言われますけれども、私は、余り評価できないのではないかと、少なくても、もっとやってほしいという気持ちがあります。そのためには、やはり、ある程度のこの事業に対する見直しと同時に、この際、先ほど申しましたように、中小企業振興条例が制定される意義は、まさに大きいと思います。そして、この際に、改めて、農林水産業振興と第2次、第3次の総合計画の施策の再検討を進めるべきではないかと思いますが、その点については、産業経済部長はいかがお考えでしょうか。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 上田産業経済部長。 ◎産業経済部長(上田益也君) 議員のお話のように、第1次産業、第2次産業を含めまして、我々としては6次産業化も考えていかなければならないと思っています。専門的な知識を有した職員を配置していただくことは確かに重要なことでございますので、人事当局とも相談したいと思います。 以上でございます。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 坂尾 眞君。 ◆19番議員(坂尾眞君) 私もそう思います。今産業経済部長が言われたように、やはり、人材の育成というのは非常に必要だと思います。その点では、市長、いかがですか。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 岡原市長。 ◎市長(岡原文彰君) 私も全く同感でございます。 今回、来年4月からの採用につきましては、宇和島市としても、まずは頭数を減らしてはいけないという思いで、今確定しているだけで16名、技師については今追加募集をしているところでございます。つまり、今年度末に退職する方と人数を相殺しても、人数は減らないようにしております。やはり、これは、マンパワーというものがまずは必要であるということを頭に置いた次第でございます。 また、つい先日、九州のほうを2カ所ほど訪問させていただきまして、そこでは、やはり、新しい取り組みとして、いろいろなことを考え、行動していこうと、人材をフルに発揮をしている。これは、民間から、ある業務、例えば、マーケティングを業務委託したり、また、国から発想豊かな役人の方を副町長に据えたりとか、いろいろなことをしながら、各地域しっかり生きていこうという意思というものを見てとれましたので、まさに、そういった人材の確保、また人数の確保、こういったことを十分にやっていかなければならない、そういう気持ちを新たにしているところでございます。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 坂尾 眞君。 ◆19番議員(坂尾眞君) ぜひお願いします。 私は以前からお願いしているのですけれども、そういった中で、地域の商業、ものづくりというのは本当に大切にしていかなければいけないし、循環型の経済というものをつくっていくためには、中小零細業者の育成というのは欠かせない問題だろうと思います。 そこで、商店や事務所や工場などのリニューアルの助成制度、住宅リフォームについては6年以上前から実施していただきましたけれども、商店、事務所、工場などのリニューアル助成制度については、秋田を中心に全国に広がっている制度です。これは、空き店舗の活用や創業支援事業としても活用されています。地域の中小企業・業者を支援し、建築業というのは、御存じのように裾野が広い業種でありまして、経済波及効果が大きいということで、経済効果が高い補助金制度だということで、高く評価されています。ぜひ実現したいと思うのですが、産業経済部長、いかがですか。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 上田産業経済部長。 ◎産業経済部長(上田益也君) お答えいたします。 全国の一部自治体におきまして、商店などの事業者のリフォーム補助制度を講じているところが確かにございます。商店や事務所は、事業活動を行うための事業者の資産であるということを鑑みますと、そのリフォームは、事業主の責任と資金によってなされるべきものであると考えております。当市としましては、地元事業者の支援策として、中小企業者等応援事業や中小企業向けの融資制度を講じておりますので、これらの事業の有効活用をしていただけるように、引き続き事業の周知に努めてまいりたいと思っております。 以上でございます。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 坂尾 眞君。 ◆19番議員(坂尾眞君) 個人の応援は偏り過ぎるということですけれども、そういうことではなくて、地域経済活性化のための一つの大きなカンフル剤として、ぜひ実現していただきたいと思います。 次に、国民健康保険について、9月議会でも質問したのですけれども、改めて市長の見解を求めておきたいと思います。 ちょっと長くなりますけれども、辛抱していただきたいと思います。 国民の生きる権利、健康になる権利を守るために、世界に誇るべき皆保険制度の維持のためには、国民健康保険制度は今も重要な役割を果たしていると思います。しかし、今回政府が提起している国民健康保険の広域化、県を単位としたものですけれども、この狙いは、医療給付の抑制と加入者への負担の一層の押しつけであることは明らかで、まさに逆行しているものです。 制度自体の破綻、矛盾を抱えながらも、宇和島市においても、1万4,000を超える世帯の方々が加入され、苦しんでおられます。宇和島市の国保の実態を述べますと、数年前に小法人の協会けんぽ加入が進められ、かなり減少しました。現在、厚労省の数字で、国保加入世帯の43.9%が無職、年金等、そして、34.4%が被用者、非正規労働者という方がほとんどだと思うのですが、合わせて約8割を占めます。残りが零細な農林水産業や自営業者の加入ということになっています。 世帯主の年齢別で見ますと、宇和島市の場合、55.5%が60歳以上、また、所得階層を見ると、100万円未満が64%いるんです。そして、100万円から200万円未満が20%、したがって、200万円未満が全体の84%を占めています。保険料は、いろいろな計算の仕方があり、家族によって大きく変わるんですが、サンプルとして、事業所得で、41歳と39歳、子供が2人いる家族で固定資産税を6万円払っている場合に幾らの保険料が必要になるかといいますと、36万6,700円。200万円の所得に対して36万6,700円の保険料が要ります。実に、18.3%。年金の受給者で夫婦だけの場合で見ますと、年金所得が80万円あれば、国保料は14万6,800円、これも約18%を超える負担になります。 かつ、そういった状況のもとで、宇和島市では、滞納による正規の1年の保険証がもらえなくて、短期証、1カ月から3カ月が多いようですが、短期証の発行世帯が794世帯に及んでいます。国民健康保険料が加入者の過大な負担になっているということは本当に事実だと思うんですが、その辺の認識について、市長、いかがですか。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 岡原市長。 ◎市長(岡原文彰君) 市民の命を守っていく最後のとりでは、公的扶助である生活保護であることがあるわけでございますが、その適用とならないまでも、一生懸命生活をなさっている方々が大変困窮している事実は、十分に私も承知をしております。 しかしながら、やはり、保険料等々は、公平性の担保、これもしていかなければならないことだけは御理解いただいて、むしろ、その方々にどういった支援ができるのか、その方の立場に立った相談体制であるとか、制度であるとか、そうしたものを、今、保健福祉部4課を挙げて、その仕組みを構築しようと調整しているところでございますので、御理解のほどをよろしくお願いいたします。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 坂尾 眞君。 ◆19番議員(坂尾眞君) 市長に国民健康保険制度の実態を知っていただくために、しつこいぐらい説明させていただきました。 9月議会で、広域化に伴う県の査定で、確定ではないがという条件つきで、国保料の引き下げが可能になる可能性があるということでありました。基金や繰越金にするのではなく、速やかに、高い国保料の引き下げをすべきだということを述べました。市長は検討するということでありましたけれども、改めて、市長にどうされるのかお聞きしたいと思います。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 岡原市長。 ◎市長(岡原文彰君) 広域化による試算で、たしか1万556円という額が出ていると思います。1月にこれが確定するわけでございますが、減額を視野に入れながらしっかり検討しますので、どうぞよろしくお願いします。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 坂尾 眞君。 ◆19番議員(坂尾眞君) 本当に、今の状況を踏まえて、現実的な支援策のほうに向かっていただきたいと思います。市民の命と健康を守ることが市の役割ですし、それが問われているのが今の状況ではないかと思います。 では、次の質問に移ります。 子育て支援策ですけれども、まず最初に、私も、しつこいぐらい何回も同じことを質問して申しわけないですが、児童の通院費の問題です。 担当課に聞きますと、この4月以降で、6カ月間に608件、約256万円の通院の助成がされていると聞いています。しかし、これは3,000円を超える助成であり、3,000円を超えるという制限がかかっていますものですから、償還払いになるし、事務処理が非常に煩雑になるということです。だから、償還払いについて、本庁、支所も含めて市の職員の大きな負担になっていることは事実だと思います。 愛媛県下でも、ほとんどの町では通院医療費の無料化が実現しています。市部では、歯科のみの無料とか、大洲市では第3子以降無料というような形で取り組まれています。先ほど言いましたように、全国的には子供の通院費の無料化がふえています。ぜひ、無料化にかじを切ってほしいと思うのですが、市長、いかがでしょうか。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 岡原市長。 ◎市長(岡原文彰君) 私は、今回の市長選におきましても、医療費につきましては、そういった考え方というものを持って臨んだところでございます。前回の9月定例会におきましても、歯科医療についてもそういったお話を差し上げたことを記憶しているところでございますが、今回、4月から、3,000円を上回る自己負担部分について、それをしっかりお支払いをしていくということを、事業として始めたばかりでございます。今だんだん認知をされて、扱い数、申請数というものもどんどんふえているところですので、やはり、それらのものもしっかり見ていきたいという思いもあります。 また、医療費無料化につきましては、今の市立宇和島病院の立ち位置であるとか、また、市民の皆様がどのような病院の活用の仕方をするとか、そういった思いというものもしっかり啓発していかなければならないというところもありますので、今はこの制度で続けていきたいと考えておりますので、御理解のほどをよろしくお願いいたします。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 坂尾 眞君。 ◆19番議員(坂尾眞君) 本当に、子どもの貧困化に対して、貧しいがゆえに医療受診を抑制するということで、その子供たちの将来に禍根を残すようなことはあってはならないと思いますので、この辺のところを思い切って取り組みをしていただきたい。無料化に大きくかじを切っていただきたいと重ねてお願いをしておきたいと思います。 次に、学校給食の無料化についてです。 これは、9月議会で松本議員が質問され、答弁されています。私からも、繰り返しですが、質問させていただきます。 子育て支援策は、貧困化が進む宇和島市のような地方都市において、最上位の課題であり、特に、学校給食の無料化は、将来を担う子供たちの心身を育む土台の一つだと思います。もちろん、学校給食の公費負担は、まず国が行うのが当然だと思います。しかし、それができていない。将来そうなってほしいと思いますけれども、しかし、現在の宇和島市における子どもの貧困化のもとで、学校給食無料化は、子供たちはもとより、大勢の保護者、父兄を喜ばせる課題だと思います。 さきの松本議員に対する市長の答弁では、お腹に入るものはしっかり親が払っていくべきだという意見が多く出されたと、そういうふうに答弁されています。しかし、そのように答えられた方というのは、学校教育のあるべき姿、現在の子供が置かれている脆弱な環境に対する無知と偏見があるのではないかというふうに思います。市長として就任されたわけですので、大局を見て判断してほしいと思います。私からも、改めて、学校給食の無料化について、現時点での市長の見解をお伺いしたいと思います。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 岡原市長。 ◎市長(岡原文彰君) 確かに、先日の9月定例会の中の松本議員の質問に対しまして、お腹に入るものはしっかり親が支払っていくべきだという考え方を持つ方もたくさんいらっしゃいますという答弁をさせていただきました。その後にこれもつけ加えていただきたいのは、市立の小・中学校に1食当たり100円の補助をしているという事実。本来260円かかるところを40%オフをしているということは、重くいただいたらということは、実感としてあります。 学校給食費につきましては、やはり、今そういった補助はさせていただいていて、それに加えて、全国的に文科省も調査をしております。全国で約1,700ある市町村のうち、9月定例会では、たしか60程度の自治体がやっているということで、今回数を当たってみると80自治体がなされているということで、流れというものは十分認めるところでございますが、やはり、先ほども申し上げました文科省の調査結果を踏まえて、できることなら、議員が言われるように、国から何かをいただけたらということもございますが、そういった調査というものをしっかり精査いたしまして、今後宇和島市の給食費用というものをどのようにしていくかを考えていきたいと思っておりますので、御了承いただいたらと思います。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 坂尾 眞君。 ◆19番議員(坂尾眞君) 前期でも残念な結果になって、私も本当に悔しい思いをしたのですが、やはり、学校給食というのは、平等に無料になるということが肝心なことだと思います。南中の問題等も取り上げられましたけれども、それも含めて、本当に、食育に対して、宇和島市として明確な見識を示すという意味で、学校給食の無料化というのはぜひ実現してほしいと思います。 次に、就学援助制度の拡充について質問させていただきます。 今議会に新入学児童・生徒に対する入学準備金が予算化され、前渡しされるということで、生徒、保護者は大変喜ばれると思います。 さて、平成28年度の就学援助制度の認定者は、11月11日現在で681人、前年度714人と比較すると、数ではちょっと減少しているのですけれども、生徒数が大きく減少しておりまして、率でいくと13.7%から13.9%、わずかですけれども、率的には向上しているということが言えると思います。文科省の平成26年度の調査では、全国平均では15.4%という数字が出ております。 この間、教育委員会では制度の告知に努めていただき、大きく改善してきましたけれども、引き続き、一層の努力をしていただきたいと思いますが、教育部長、いかがでしょうか。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 常盤教育部長。 ◎教育部長(常盤修二君) 就学援助制度の拡充につきましては、対象者の範囲を拡大するために、今年度から収入認定基準を生活保護基準の1.3倍から1.4倍に拡充したということでございます。また、新入学児童・生徒学用品費につきましては、今年度より、国の補助金の増額改定に合わせまして増額支給を行いました。さらに、来年度の新入学児童・生徒に対しましては、新入学児童・生徒学用品費を入学前の前年度に支給できるように、今議会におきまして12月補正の予算案に上程をしているところでございます。 教育委員会といたしましては、少しずつではございますが、生活困窮世帯の小学生が安心して学べる教育環境の改善に努めておるというところでございます。今後も、引き続き、周知等に取り組んでまいりたいというふうに考えております。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 坂尾 眞君。 ◆19番議員(坂尾眞君) 繰り返しますけれども、文科省の平均では15.4%という率が出ています。宇和島市の場合は、努力していただき改善したとはいえ、まだ13.9%ということで、1.5%ぐらいの差があるということです。宇和島は特に貧困化が進んでいると思いますので、そういった点で、より一層のお知らせをしていただきたいと思います。厚労省の調査では、子どもの貧困率は17%と言われています。どんどんそれがふえているのだろうと思いますが、そういう点で、より一層の努力を重ねてお願いします。 次に、これも何度か質問してきましたけれども、就学援助制度の対象項目にクラブ活動費をぜひ入れてほしいという問題です。 教育部長は、小・中学校でクラブ活動を何かされていましたか。お聞きしておきたいと思います。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 常盤教育部長。 ◎教育部長(常盤修二君) 中学校の間にバスケットボールを3年間やっておりました。あまり強くありませんでしたので、厳しい練習はなく、友人たちと非常に楽しい時間を過ごしたというふうに思っています。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 坂尾 眞君。 ◆19番議員(坂尾眞君) 楽しい思い出あったということですが、それは大変結構な話で、私は転々として、固定的なクラブ活動はやらなかったんですが、やはり、今でも同級生とお講したり、飲み会をしたりして、今でもそういうつき合いをさせていただいています。 全ての児童・生徒がやりたい、体操なり文化活動なりで、力いっぱい少年期を過ごすということは、人間の個々の成長にとって大切なことではないかと思います。金がないという理由で参加できない子供がないようにすることは、教育としては大切なことではないかと思いますが、いかがでしょうか。これも教育部長。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 常盤教育部長。 ◎教育部長(常盤修二君) 議員のおっしゃるとおり、経済的理由で希望のクラブ活動ができないということにつきましては、教育の平等性の上からも考えなければならないというふうに思います。ただ、現状、そういう事象がどの程度あるのか把握しておりませんけれども、全くないということはないと思います。 しかしながら、就学援助制度の改善で問題の全てが解決できるということにはならないと思いますので、クラブ活動のあり方、特に、経済的負担解消の取り組みなどもあわせまして検討していく必要があるように考えております。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 坂尾 眞君。 ◆19番議員(坂尾眞君) そのとおりですね。国の教育制度のあり方が、まさに問われていると思います。だからこそ、自治体としてそれを補完するためにいろいろな配慮をし、努力をしていかなくてはならないのではないかと思います。 私は、この問題を何度か質問しました。教育部長、クラブ活動に対する補助金を予算化するとしたらどれぐらい必要なのか、もしわかれば教えていただけますか。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 常盤教育部長。 ◎教育部長(常盤修二君) まず、必要予算の前に少し話させていただきたいと思います。 就学援助費の支給費目の拡充につきましては、教育委員会内でも中学生のクラブ活動費について検討をいたしてきております。現在支給している自治体が、県内でも1市3町の数自治体でございますけれども、生徒の所属するクラブによって必要な経費も異なるなど、就学援助の支給費目の拡充については、このような1市3町の例も考えながら、今後も引き続き検討してまいりたいと思います。 そこで、御質問の、クラブ活動費を入れた場合、増額経費がどれほど必要かということでございますけれども、現在実施しております1市3町、伊予市、砥部町、内子町、松野町でございますけれども、その例を参考にいたしまして試算をいたしましたところ、約400万円程度の増額となります。あくまでも試算でございますので、概算の予算でありますが、その点、御了解をいただきたいと思います。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 坂尾 眞君。 ◆19番議員(坂尾眞君) 概算で、ざっくりした数字で400万円。 教育長、ぜひ実現しませんか。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 織田教育長。 ◎教育長(織田吉和君) 先ほどの家庭の経済力で希望の部活動を断念せざるを得ないというのは残念なことだと思いますので、これは、以前から議員さんが一つの大きな課題としてこちらのほうにいろいろお話をしていただいておることもありましたので、保護者、あるいは中学校の部活動の顧問から折々に情報を集めておりますので、その件についてお話しさせていただいてよろしいでしょうか。 断念する、あるいは変更する理由として、確かに、小学校6年生を卒業して中学校に入学するときに、自分が希望のクラブを選択するときに、やはり、競技種目によっては数万円かかる部もあるようです。そこで、場合によっては変更するかもしれません。 そのほか、強くなるために、あるいは、強い部活動であれば、県内の練習試合はもちろん、県外に宿泊を伴う練習試合に出かけていく部もあるそうです。そうしたときに、高額な宿泊費が心配だということもあったり、あるいは、保護者にとっては、県内の練習試合であっても、学校が運べませんから、保護者が割り当てをして移動するときの車の配車に負担を感じる保護者もおられたり、あるいは、部によっては、1年生は1年生、2年生、3年生と学年ごとに冬用のジャージをつくったり、そういうことで負担を感じる保護者、子供もいるようです。 そのほか、部によっては、県大会などに行くと、皆さんご存じかもしれませんが、Tシャツなどをつくって一緒に応援するという部もあるようで、等々の情報を入学時、あるいは、入部しても途中で負担感を感じてその部を断念するというケースもあるようですので、議員がおっしゃるように、入学時の手当とか補助も必要なことだと思いますが、そのほかのいろいろな理由もあって断念している状況もあるので、その辺の実態をより踏まえた後、どうしていくべきか、どういう手当をしていくべきか検討していきたいと、教育委員会としては考えておるところです。 以上です。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 坂尾 眞君。 ◆19番議員(坂尾眞君) あれやこれや多様ですので、大変だろうと思いますが、上限を決めるなり、要綱を決めるなりして、基準に基づいて支給するというルールをつくって、ぜひ実現していただきたいと思います。よろしくお願いいたします。 それでは、最後の質問に移ります。 人事院勧告に基づく市職員の給料、特別職の報酬の引き上げの条例改正が今議会に提出されています。日本社会の格差の拡大、貧困の大もとは、大企業が異常な内部留保を抱える一方で、まともに働いてもまともな暮らしができない勤労者の雇用環境、そのような実態が日本経済をゆがめてきていると考えています。したがって、職員の給料がこの間非常に押さえ込まれてきましたし、引き上げについてはもろ手を挙げて賛成するものです。 しかし、ちょっと疑義に感じるのは、正職員の給料は改善されますけれども、現在4割を超える非正規職員の改善策は講じられておりません。同じ職場で同じように働いているのに一層賃金格差が広がることを、非正規職員の方々はどのように受けとめているのかと思わざるを得ません。そして、このような不平等を認めてはばからない職場で信頼関係や一体感、仕事へのモチベーションがあるのか疑問でなりません。 非正規雇用の方々の賃金改定をどのように考えていらっしゃるのか市長にお聞きしたいと思います。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 岡原市長。 ◎市長(岡原文彰君) 非正規の方々の賃金体系というものは、今回の正規職員、特別職のように人事院勧告とは連動させておりません。ですから、ところどころでそれをしっかり見ていかなければならないところでございます。 昨年の4月には、嘱託職員、これはほとんどの方でございますが、1.7%の引き上げをさせていただいております。また、議員御存じのとおり、平成32年度からは会計年度任用職員等々の制度も始まり、いろいろ配慮ができることがありますので、それで対応をしっかりしていきたいと思っているところでございます。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 坂尾 眞君。 ◆19番議員(坂尾眞君) 連動していない、それは事実ですけれども、連動していないがゆえに、繰り返しますけれども、4割を超える非正規労働者を抱えている今の市役所が、ある意味では優先的に考えなければならない課題ではないかというふうに思うわけです。 一方、来年度から再任用の職員の職位が見直されて、給料表の改定が行われると聞いています。その経緯、理由について、総務部長にお聞きします。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 藤田総務部長。 ◎総務部長(藤田良君) お答えをいたします。 正規職員の希望による再任用制度につきましては、平成25年度末の定年退職者から実施をされておりますけれども、今年度末の定年退職者からは、議員御指摘のように、再任用時の職位を一部見直すことといたしました。 職位により適用される給料表が異なっておりますけれども、再任用職員につきましても、一般職員と同様に、宇和島市職員の給与に関する条例において、1級の主事から7級の部長までを規定しておりまして、国家公務員に準じた給料としております。ただ、実際にどの順位で再任用するかにつきましては、宇和島市職員再任用事務取扱要綱で原則的な取り扱いを定めておりまして、これまで1級または2級の再任用であったところを1級から4級までの再任用とするように変更いたしました。これにつきましては、公務員の定年の延長が検討されているということから、円滑な制度の移行を目的に、経過的な取り扱いとして、全国的に標準的な職位での任用にすることとしたものでございます。 以上でございます。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 坂尾 眞君。 ◆19番議員(坂尾眞君) 今説明されたような経緯があったと。定年延長に伴う措置としてこういう措置がとられたということですけれども、私が疑問に思ったのは、税金を使う事柄、特に、給料、賃金に関して、条例で定められているのかと思ったら、そうではないんですよね。その辺は私の認識の誤りです。 例えば、退職時に部長級の職員は、307万1,640円が398万4,125円、約91万円増額します。課長級も約60万円増額。退職時に課長級でも補佐でもない方は267万8,387円。部長級と約130万円ぐらいの差があるんです。再任用に当たってこれほど差をつける必要があるのかなと、まず疑問があるんですが、それはともかくとして、一片の総務部長の通知で変えられるということが疑問でならなかったのですが、率直にお聞きしますが、これは違法ではないでしょうね。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 藤田総務部長。 ◎総務部長(藤田良君) 先ほど御説明をいたしましたけれども、そもそも、宇和島市職員の給与に関する条例において、国の基準に基づきまして、再任用のそれぞれの級における金額という定義をしておりますし、この扱いについては違法ではないということでお答えいたします。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 坂尾 眞君。 ◆19番議員(坂尾眞君) 市政の透明性というところを考えたら、このような条例の任用の改定というか、内規による改定ということなんでしょうけれども、そういうことも含めて、先ほど言いましたように、給料、賃金については、やはり公明正大に、透明性を確保するために、何らの形で、条例改正なり、市民に告知すべきだと思うのですが、そういう点では、総務部長いかがですか。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 藤田総務部長。 ◎総務部長(藤田良君) この取り扱いにつきましては、当市だけの特別な対応ではないというふうに認識をしておりまして、今のところそういったことは考えておりません。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 坂尾 眞君。 ◆19番議員(坂尾眞君) そういう点で、正職員に対する、私としてはちょっと納得がいかないのですけれども、いずれにしても、繰り返しになりますが、正職員に対する配慮と同時に、やはり、4割を超える嘱託職員を含む非正規職員の賃上げを求めたいと思うのですが、市長、いかがですか。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 岡原市長。 ◎市長(岡原文彰君) 先ほどの答弁と同じことを申し上げたいのですが、しかしながら、宇和島市の今の市政を十分担っていただいていることは十分認識しておりますので、これから未来志向でしっかり考えていきたいと思いますので、何とぞ御了承いただきたいと思います。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○議長(清家康生君) 坂尾 眞君。 ◆19番議員(坂尾眞君) 以上で終わります。 ○議長(清家康生君) 以上で、坂尾 眞君の質問を終わります。 しばらく休憩し、午後1時から再開いたします。     午前11時50分 休憩-----------------------------------     午後1時00分 再開 ○副議長(赤松孝寛君) 再開いたします。 休憩前に引き続き質問を行います。 それでは、佐々木宣夫君の発言を許します。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○副議長(赤松孝寛君) 佐々木宣夫君。 ◆4番議員(佐々木宣夫君) 無会派の佐々木宣夫です。 あらかじめ通告いたしましたとおり、分割方式で一般質問をさせていただきます。担当理事者の方の明確な答弁をよろしくお願いいたします。 なお、通告いたしました内容に変更はございませんが、一部順番を変えての質問をさせていただきます。どうぞお許しください。 まず、先般、市長の重大な御決断、御判断を示されました。これに対して、重い決断をなされた、英断であったと存じます。 本日午前中に、赤松副議長の一般質問で、環太平洋大学短期大学部についての一般質問が行われました。それを踏まえまして伺わせていただきたいと思っております。 まず、環太平洋大学短期大学部につきまして、十分なる慎重な審議が行われたのかどうかということなんですけれども、検討の期間としては非常に短くて、十分に議論が尽くせなかった部分が否めないのではなかろうかなと感じておるところでございます。 まず、高等教育機関というものの認識につきまして、専門性を身につけた学生の輩出ということ、それから、研究機関としての位置づけというようなことがあろうかと思います。有識者の方からの意見も聞かれたりされておられると伺っておりますが、高等教育にかかわっていらっしゃる方の御参加が、どうも少なかったのではなかろうかと、そのようなことも思ったりもしております。 また、地域の高等教育機関として、地域からの要望、これは特別委員会が前もって開かれましたが、秘密会ではないほうを傍聴という形で参加させていただきました。そのときに御用意されておりました資料の最後の部分に、地域の要請や、より広域的な視野から、4年制、あるいはそれ以上の形の大学、男女の共学、既存の看護専門学校との連携や支援などということが挙げられていたかと思います。私自身が特に注目をしたい点としまして、宇和島市だけではなくて、もっと広い、環太平洋大学の高等教育に関わられる地域からの観点はどうだったのかなというところございましたので、尋ねさせていただこうと思っております。 青い点が4年制以上、あるいは大学院併設、ピンクの部分につきましてが短期大学の分です。四国4県の4年制大学、短期大学を拾って、四国の白地図にプロットしてみました。こちらが環太平洋大学短期大学になります。ごらんいただければおわかりのように、西南四国地域のかなり広い範囲で、大学としての機関はこれ1つです。このことの意味というのが少なくないのではなかろうかと思っております。 今回の検討、それから、今後の高等教育に対するお考えの中で、広域的な視野をどのようにお考えになられているかということを伺いたいと思います。総務部長、よろしくお願いいたします。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○副議長(赤松孝寛君) 藤田総務部長。 ◎総務部長(藤田良君) 議員のお示しいただきました貴重な地図を拝見いたしました。確かに、愛媛女子短期大学は西南唯一の短期大学ということで、非常に重要な高等教育機関だということは認識しております。撤退する際に、市長が苦渋な決断ということを申し上げたのも、そういった意味合いだろうと思っています。 ただ、いわゆる地理的なもの、面積的に議員が御提示をいただきましたけれども、少し別な視点で考えますと、ことしの11月30日付の読売新聞の記事なんですけれども、現在、私立大学の4割が定員割れをしていると。これは私立学校振興共済事業団の2017年の調査ですけれども、定員割れが顕著な地域は、宮城県を除くと四国が特に重点的にあると。そういった面も踏まえまして判断したということで、御理解をいただいたらと思います。 あと、広域的な展開につきましては、これは、午前中の答弁でも市長が申し上げましたけれども、そもそも、石橋前市長が、宇和島市単独での私学分離公立化というのを目指していたというところがございまして、検討していなかったというのが現実でございます。 以上でございます。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○副議長(赤松孝寛君) 佐々木宣夫君。 ◆4番議員(佐々木宣夫君) ありがとうございました。 ただ、地域の将来、未来的なことを考えますと、やはり、あるのとないのと、そういうことについて考えておくという部分は、重要な見方ではなかろうかという気がしておりますが、環太平洋大学短期大学部の件につきましては、この後、ほかの方も質問を御用意をされていらっしゃると思いますので、環太平洋大学につきましては以上とさせていただきます。 環太平洋大学に市民アンケートをとっていらっしゃると思いますが、その中で、地域の主要産業である第1次産業について専門的に学ぶことを考えてほしいというようなことがございました。私自身が重く考えておるテーマの一つが、第1次産業という部分にございます。 平成17年度の新宇和島市誕生の後、第1次宇和島市総合計画が立てられまして、平成20年から平成29年度、本年度を最終年度という形で取り組まれていらっしゃると存じております。宇和島市政の方針として、こちらの内容に基づいて行われるということで伺っております。 特に、農林業につきまして、第1次宇和島市総合計画の後期基本計画の中には、関係機関・団体との連携を一層強化し、農業生産基盤の充実や維持保全を進めながら、意欲ある多様な担い手の育成を進めていくとともに、生産性、品質・安全性の向上や新品種の導入、産地化の促進、ブランド化や販売方法の開拓、鳥獣被害を受けない集落づくり、さらには、食の安全・安心の確保や地産地消の促進、都市住民や消費者との交流の促進など、多面的な取り組みを一元的・一体的に推進し、新たな時代の自立した農業・農村の実現と農業の持つ多面的な機能の保全活用に努める必要があるということで、具体的な計画が立てられております。 その中で、現実的な要請、あるいは法制度などによって一部見直しをされたような部分があるとも聞いておりますが、次の6点について伺わせていただきたいと思います。 まず、農業に関しまして、1、農業生産基盤の整備について、2、農地・農道等の農業資源の維持・保全について、3、鳥獣害防止対策について、4、農業の担い手育成について、また、林業に関して、5、林業基盤の整備について、6、林業の担い手対策について、それぞれの実行状況をお尋ねいたします。産業経済部長、お願いいたします。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○副議長(赤松孝寛君) 上田産業経済部長
    産業経済部長(上田益也君) お答えいたします。 分割質問ということで、項目が多岐にわたりますので、やや長い答弁となりますが、御容赦いただきたいと思います。 まず、農業生産基盤につきましては、農地や農道、用排水施設の整備が該当します。現在までに、県や土地改良区と連携しまして農業基盤整備事業を実施しておりまして、老朽施設を更新するための計画は順調に進んでおりますけれども、国から交付を受ける補助金の関係上、工事のほうはやや遅れている状況でございます。今後も引き続き関係機関と連携しまして、作業労力の軽減と生産性向上のために基盤整備を進める必要があります。 農地・農道等の農業資源の維持・保全につきましては、優良農地の保全及び有効活用、農業生産の維持、耕作放棄地の抑止に向けて、中山間地域等直接支払制度及び多面的機能支払交付金事業等を強く推進しております。現在、市内では、92の集落が中山間地域等直接支払制度を活用中でございまして、計画どおりの事業が進められております。一方で、集落の高齢化等の問題を考えますと、隣接集落双方の連携強化や集落自体の広域化も念頭に進めていく必要があります。 次に、鳥獣害防止対策につきましては、捕獲と防止施設の設置の2面から進めておりまして、過去の実績からおおよその捕獲数を計画する予察捕獲計画に基づく取り組みを強化することで、切れ目のない捕獲が可能となっております。捕獲数は年々増加傾向にありまして、平成25年度では、特に被害の大きいイノシシが1,172頭、鹿が1,556頭、鳥類を含めますと全体で6,500頭の捕獲実績でありましたが、平成28年度においては、イノシシ、鹿の捕獲実績は、ともに1,900頭を超えておりまして、有害鳥獣全体では9,200頭余りの実績となっております。また、防止施設につきましても、国・県・市の補助事業の活用によりまして、電気柵、ワイヤメッシュ柵による防止施設の総延長は3万3,854メートルでありまして、鳥獣害防止対策全体では、計画どおりの事業実施中でございます。 しかしながら、増加する捕獲実績から見ますと、今後も取り組みの拡大が必要でございまして、加えて、高齢化によります捕獲従事者の減少への対策を考えますと、新たな捕獲隊員の確保と捕獲技術の向上への取り組みも重要となります。 次に、農業の担い手育成につきましては、経営指導の強化や農地の利用集積等により安定した経営が見込まれる認定農業者や集落営農組織の育成、確保を図るとともに、農業経営の法人化を促進しております。高齢化による担い手不足が進む中、認定農業者は目標の500名に対し509名を確保できまして、計画どおりに実行できたと思っております。また、国の農業次世代人材投資事業、旧事業では青年就農給付金と申しますが、これらの活用によりまして、新規就農する青年も増えておりまして、現在60名が対象となっております。 今後ますます担い手の確保、育成に関する対策は重要であり、個人の農地集積にも限界がありますことから、集落営農組織の法人化やJA出資型法人等の設立を推進するとともに、大都市部からの移住就農者を確保する取り組み等も、新たな担い手対策として必要と考えております。 次に、林業基盤の整備につきましては、森林整備の効率化を図るために、関係機関との連携のもと林道・作業道の整備を進めるとともに、機械化を促進して合理的な森林整備体制を確立するために、道整備交付金を活用した林道開設・改良等の基盤整備や認定林業事業体への高性能林業機械の導入支援を行っており、計画どおりの実行となっております。今後も、地元や認定事業体や関係機関と調整を行いながら、継続してまいる所存でございます。 林業の担い手対策につきましては、地域林業の担い手として、森林組合を初めとする認定林業事業体の育成支援に努めるとともに、林業従事者・後継者の確保・育成のために、林業就業者支援事業を活用して、一定の成果をおさめています。特に、大都市圏域からの移住就業者を対象とした取り組みによりまして、現在、林業就業者12名を確保しておりますことからも、計画どおりに実行できておりまして、今後も引き続き実施してまいります。 なお、次期計画におきましては、現状を踏まえまして、再度十分にチェックをして、さらに拡大するものや省力化するものを調整しまして、人員体制やニーズに合った施策として展開してまいりたいと考えております。 以上でございます。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○副議長(赤松孝寛君) この際ですので、佐々木君に申し上げます。質問方式が分割ということで申されて質問に入っておられます。いわゆる大項目一くくりでまず質問をされて、全体を答弁を受けるという方法をされます。そうですね。詳細な部分については、2番、3番も同時に聞かれて答弁を受けてください。よろしいですか。 佐々木宣夫君。 ◆4番議員(佐々木宣夫君) はい、かしこまりました。失礼いたしました。すみません、私がちょっと不慣れな部分がございました。分割をさらに分割をしてしまいましたが、今お話しいただいたことを踏まえまして、これまでの状況を踏まえた今後の計画をお伺いしたいこと。 それから、さまざまな農林業施策の中で、特に特徴のある取り組みがなされているようなら、これをお伺いしたいと思います。産業経済部長、お願いいたします。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○副議長(赤松孝寛君) 上田産業経済部長。 ◎産業経済部長(上田益也君) お答えいたします。 今後の計画としまして、まず、農業を取り巻く状況を踏まえますと、現在の計画との整合性に配慮しながら、引き続き、新規就業者に係る施策や、就業者が継続しやすい環境づくりを行う施策を展開する必要があります。 また、先ほども少し触れましたけれども、近年有害鳥獣の被害も増大していることから、引き続き、その対策にも重点を置きたいと考えております。 さらには、農業用施設や機械等の農業基盤の更新・整備、女性農業者への配慮、IT企業等から提案される新技術を確立するための農業への取り組み、この支援などを、行政としてさまざまな切り口からの支援事業を今後の計画に盛り込み、生産基盤の確立に向けて努力してまいる所存でございます。 次に、特徴ある取り組みについては、宇和島市独自の取り組みとしましては、まず、県外からの移住により農林業に就業・就農される方への支援として、45歳未満の新規農業就業者及び林業就業者に対する支援を行っております。いずれも、市に移住後すぐに支給される就業支援金36万円、移住後6カ月経過後に定住支援金70万円、移住後5年間にわたり家賃補助2万円を支給する内容で、農業就業者は現在3名、林業就業者は12名となっております。これは、就業したいと思っている方に、引っ越しなどのスタート時や毎月の家賃支援など、独自の先駆的な施策であることから、非常に喜ばれているようで、他市にもこれほどの支援は余りないのではないかと思っております。この事業による成果をこれからも期待していきたいと思っております。 また、県外からの移住によります林業就業者におきましては、家族で移住されている方もおられまして、世帯全員で見ますと21名の移住となります。今後も引き続き支援する方向で考えてまいりたいと思っていますので、御理解をお願いしたいと思います。 以上でございます。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○副議長(赤松孝寛君) 佐々木宣夫君。 ◆4番議員(佐々木宣夫君) ありがとうございました。 私の地元、三間地区ですが、農業、林業を中心にして、今現在、農業の水田等の基盤整備等も含めまして、今後耕作放棄地の休耕田等をどのようにするかということで、若手農業者、あるいは移住者、そういった方々の力もお借りをしていかんと思って進めさせていただいとるところです。引き続き、よろしくお願いいたします。ありがとうございました。 続きまして、第1次産業、水産業につきましてお伺いをいたします。 同じく、第1次宇和島市総合計画の後期基本計画の中におきまして、水産業を取り巻く情勢の変化を的確に踏まえ、漁業者、関係機関・団体、行政の意識改革及び一層の連携強化のもと、漁業生産基盤の整備や海域の環境保全を進めながら、経営体制の強化や水産物の品質・安全性の一層の向上、新たな特産品の開発、さらには、地産地消の促進や都市との交流の促進、離島漁業の再生など、多面的な振興施策を一体的に推進するということで、計画が立てられておるようです。 これにつきまして、8点を伺いたいと思います。 第1次宇和島市総合計画後期計画の達成状況について、このような形で8点抜き出させていただいております。 まず、全般的に漁港水産基盤整備事業について、2番目、漁場水産基盤整備事業について、3番目、漁港海岸保全事業について、4番目、漁場環境保全事業について、それから、特に水産業振興に関しまして、5番目、水産物の品質・安全性の向上について、6番目、特産品の開発について、また、7番目として、赤潮の被害対策について、8番目、魚食普及及び食育推進事業について、それぞれの実行状況をお尋ねします。 分割質問ですので、そのほかに掲げておりますが、2番目、今後の計画について、これまでの状況を踏まえた今後の計画を伺わせていただきます。 次に、3番目として、さまざまな水産業施策の中で、特に特徴のある取り組みがあるようならば、伺わせていただきたいと思います。 産業経済部長、よろしくお願いいたします。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○副議長(赤松孝寛君) 上田産業経済部長。 ◎産業経済部長(上田益也君) お答えいたします。 水産のほうの項目も多岐にわたっておりますので、少し長くなりますが、御了承願います。 まず、第1次宇和島市総合計画におけます水産業の振興につきましては、水産基盤・漁場環境の整備、経営体制の強化など、10の項目を挙げております。 水産基盤・漁場環境の整備のうち、漁港・漁場の整備につきましては、市内に52ある漁港のうち、宇和島市管理の51漁港と漁場4施設については、長期計画に基づきまして、各漁港・漁場の機能分担を図りながら、効率的な管理及び整備に努めております。まずは、既存施設の維持管理を徹底しまして、施設の長寿命化を図るために、国の水産基盤整備事業のうち、補助対象の41漁港と4漁場につきましては、水産物供給基盤機能保全事業を活用しまして、平成28年度までに機能保全計画を策定した上で、8漁港につきまして維持管理工事に着手しております。また、漁港施設機能強化事業を活用しまして、高潮や地震に対応した奥浦漁港施設の整備を実施しております。 海岸保全事業につきましては、補助対象の50漁港において、海岸堤防等老朽化対策事業を活用し、水産物供給基盤機能保全事業と同様に、施設の長寿命化のための老朽化対策計画の策定を進めており、今年度末までに現地調査が終わる予定で、来年度以降、計画策定から本体工事へと順次進める計画となっております。また、成漁港におきまして、県道改良工事を伴います海岸保全施設整備事業を実施しております。 また、漁場環境保全事業につきましては、漁業者や漁協の皆様の御協力のもとに、海面清掃事業補助金を活用して、漂流・漂着ごみの処理に努めております。 水産業振興事業のうち、水産物の品質・安全性の向上につきましては、安心・安全でおいしい水産物を供給するため、老朽化や手狭な施設環境の改善に向けて、市内にある2つの魚市場の統合を進めるとともに、大浦埋め立て地に衛生管理型水産物荷さばき施設の整備を推進しております。 特産品の開発につきましては、イワガキやトサカノリの養殖技術の開発やその普及を行い、地方創生事業の一環として、産学官の取り組みで、安価な飼料の開発試験や有利販売を目指した養殖業のエコラベルと言われる国際認証取得への取り組みを行っております。 また、赤潮対策といたしましては、養殖共済加入促進を目的に掛金の10%を補助する養殖共済特別支援事業補助金を実施するとともに、赤潮でへい死した魚の処理費用への補助として、赤潮被害事業補助金において、処理魚が10トンを超えた場合に、運搬費を含む処理費用の3分の1の補助を実施しています。また、赤潮に関する知識を深めるための勉強会も開催しております。 魚食の普及事業といたしましては、地産地消の促進と消費拡大を掲げて、水産課に事務局があります宇和島市おさかな普及協議会の活動として、地域の魚屋さんを講師に、さかな屋大将のお魚捌き教室を平成22年から現在まで計33回行っておりまして、市内の人気講座の一つとなっております。また、市内のお魚ママさんたちによるお魚ピチピチパーティーという事業がございまして、市内の幼稚園や保育園児を対象に、お魚に関する人形劇や魚に触れ合う取り組みを行い、魚食普及に努めております。 2つ目の今後の計画につきましては、第2次宇和島市総合計画につきましては、現在、全庁的に検討が進められているところでございます。 水産関係の内容といたしましては、第1次計画をベースに見直しを行いながら作成を進めております。特に、経営体制の強化といたしまして、人材育成や赤潮に対する備えの強化、水産物の品質・安全性の向上といたしまして、衛生管理型荷捌き施設の整備など、明確化する計画でございます。 成果目標につきましては、引き続き4項目を同様に掲げ、目標値につきましては、これまでの事業実績をもとに見直しを図る計画でございます。 3番目の特徴ある取り組みといたしましては、少し重複する部分もありますけれども、水産課で進めております特徴ある取り組みとして、現在2つあります魚市場、宇和島魚市場、県漁連宇和島支部魚市場を統合いたしまして、市が大浦埋め立て地に衛生管理型水産物荷捌き施設を建設する事業を進めているところでございます。 また、真珠養殖の振興策としまして、アコヤ貝種苗生産施設を有する下灘漁協が行う優良アコヤ貝の作出に係る優良系統樹立に必要な天然親貝確保の取り組みに対して支援を行うとともに、旧小池小学校に水産振興センターを設置して、その中に愛媛大学の真珠養殖研究室を設置していただき、真珠養殖技術・研究体制の整備を行い、若手養殖業者の情報交換、交流の場を整備しております。 さらに、新規漁業就業者への移住・生活支援といたしまして、国の新規漁業就業者支援総合事業を活用して、関係する漁業協同組合との連携を図りまして、独立を目指す真珠養殖の新規就業者の確保を推進しております。参考までに、昨年度は、埼玉県と福岡県から2名の受け入れを行いまして、今年度も2名の研修生を受け入れることとしております。 以上でございます。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○副議長(赤松孝寛君) 佐々木宣夫君。 ◆4番議員(佐々木宣夫君) ありがとうございました。 第1次産業は、宇和島市の主要産業、基幹産業、かつてより、第1次産業が中心であると言われてきております。この位置というのは、今後も変わらないと思います。もちろん、第2次産業、第3次産業も大切なのではありますけれども、第1次産業を大切にした上で考えていっていただければと我々は考えております。 第1次宇和島市総合計画につきましては、合併直後に前市長が中心になって立てられた計画でございます。第2次宇和島市総合計画につきまして、これから岡原市長のもとで立てられていくと思います。前回の計画の評価すべき部分は大切にされて、また、見直しをせねばならんと思われるところは見直しをされて取り組んでいただきたい、我々もそれをお支えしたいと考えております。 与えられました時間、大分ショートをしておるんですが、本日御用意しました分は以上となりますので、終わらせていただきます。ありがとうございました。 ○副議長(赤松孝寛君) 以上で、佐々木宣夫君の質問を終わります。 次に、山本定彦君の発言を許します。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○副議長(赤松孝寛君) 山本定彦君。 ◆2番議員(山本定彦君) 無所属、無会派、山本定彦でございます。 佐々木議員の質問が思ったより早く終わりましたので、ちょっと戸惑っていますが、よろしくお願いいたします。 通告に従いまして、一問一答方式で質問させていただきます。私もできるだけ明快な質問をしたいと思いますので、明快な御答弁をよろしくお願いいたします。 この夏の選挙戦におきまして、市議会のほうも10歳ほど平均年齢が若返ったようでございます。市長と私は、学校は違うのですが同級生ということで、今こうやって向き合えることを大変光栄に思っておりますが、ガチンコでここで頑張ってまいりたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 まずもって、10月28日に障害者スポーツ大会が閉会になりまして、プレ大会、愛媛国体本大会、障害者スポーツ大会、携わっていただきました市の職員の皆様、ボランティアスタッフの皆様、大変お疲れさまでございました。この場をかりまして、厚く御礼を申し上げたいと思います。私も審判員として携わらせていただきましたが、特に、障害者スポーツ大会に行った折に、何らかのハンディキャップがありながら一生懸命球を追う姿に、本当に感動と勇気を与えていただきました。私も、一般質問はもう少し勉強してからと思って、今がくがく震えておりますが、彼らにいただいた勇気を持って質問してまいりたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 まずは、IPU環太平洋大学短期大学部につきまして質問させていただきます。 新聞やメディアの報道がありましたように、宇和島市の身の丈に合わないということで、公立化を断念と市長が短大に対しての方針をお示しになりました。大変苦渋の決断であったことと推察いたします。 地元の人間を地元で育てて、しっかり学んでいただいて、地元で働いていただき、生活していただくということは、本当に、この地方にとって、地方創生のような貴重なことであり、身近な地元で自分の夢を実現できる環境があることは、本当にすばらしいことだと思います。しかしながら、卒業生などの雇用については、保育士さんについても、なかなか現実はつながらず、ここまで来られたようでございます。 IPU環太平洋大学短期大学部は、四国西南地域唯一の短期大学であり、公立化での運営断念となれば、宇和島市だけでなく、この地域、四国西南地域にとっても非常に残念なことだと思います。しかしながら、継続して大学を運営するに当たって、経済効果があるにせよ、財政負担が大きく、これまでの経緯を踏まえて大きな論点になったと思います。 また、公立化についての有識者会議や特別委員会においても、看護師の養成学部の創設や男女共学、4年制への移行など、さまざまな前向きな御意見もあれば、これ以上もっとほかのことができるんじゃないかという消極的な御意見も当然あり、市長自身も、悩み抜かれた末の苦渋の決断であったことでしょう。 市長にお尋ねします。 IPU環太平洋大学短期大学部の公立化に当たって、宇和島市の身の丈には合わないと述べておられましたが、宇和島市単体ではなく、四国西南地域の自治体の広域連携、広域連携になると公立化ということにはならないのかもしれませんが、難しかったのでしょうか。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○副議長(赤松孝寛君) 岡原市長。 ◎市長(岡原文彰君) お答えします。 午前中の答弁、赤松議員、副議長への答弁でもあったように、当初ですね、やはり宇和島市が単独で公立化をやっていくという前石橋市長の方針に沿って、大変短い期間で判断をしなければならなかったところでございます。この判断がおくれれば、12月補正、そして、3月の当初予算にも深く影響というものが出てくるところでございますので、私としては、従来の方針のとおり、宇和島市単独でのそれで考えていたところでございますので、他の市町、この圏域の市町には相談をしておりません。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○副議長(赤松孝寛君) 山本定彦君。 ◆2番議員(山本定彦君) ありがとうございます。 全国的に見ても前例のない公立化と聞いておりますが、先ほどの佐々木議員のフリップにもあったように、人口密度はないにしても、この辺の地域で唯一の短期大学ということで、重要、かつ困難な条件、案件だからこそ、1回ボールを投げてみて、返ってくるかこないかは別として、そういった宇和島市だけの短大に対する思いだけではなくて、周辺地域の皆さんのお声を少し聞いた上でこういう判断ができたらよかったかなと思っております。 今後については、公立化断念ということで、市長の方向性がどういうふうにこれから行くのか、まだ私は、あす以降に一般質問をされる方の答弁もあるかと思いますけれども、質問があるかと思いますが、当然、議員辞職をされてから、議員の任期中の特別委員会においても、相当の熟慮を市長もされたと思いますが、もう少しだけ、岡原市長のオリジナルのテーブルで、岡原市長のオリジナルな判断があってこの決断をしていただいたらと思いますので、もしそういった機会がありましたら、ぜひよろしくお願いいたします。 けさほど、私のフェイスブックにメッセージが届きまして、夜眠れずにですね、明日どうやって質問しようかなと思っていたんですけどもある方から、「平安女学院大学の奇跡」という本をぜひ読んでくださいということがありまして、そこは私立大学なんですが、規模的には非常に小さい、4年制の大学と短期大学を持っているところで、累積で80億円ほどの赤字があって、1年ほどで黒字化になったというところでございまして、この本をしっかり読んでいったらどうかというメッセージが届きました。 その本を手元に持ってくる時間もございませんでしたので、ネットの方でこの大学について少し調べたのですが、とにかく、大学において人材、社会として必要な人材を養成するということを目標にして、本当に日産のカルロス・ゴーンのような大学のそういった大学改革ではそういった日産のカルロス・ゴーンみたいな感じで言われるぐらいの理事長さんがおられて、そういうふうに改革に踏み切った。この本は、市長が読むよりも、大橋理事長が読むべきかもしれませんけれども、私もこれまた勉強のためにその本を読んで、どういった内容なのか勉強したいと思います。簡単に言いますと、支出が10億程でして、大学の運営に係る総支出が40億円程度の学校でございます。そのうちの人件費が占める割合をパッとみたらですね10億円ほどだったんです。そういったところの運営のほうも、数字の面だけでございますが、何らかのところで参考にしていただいたらなと思います。 いずれにしても、ほんとにこの来年度迎える新入生、今の在学生が、しっかりと不安のないように生活、また学業に携われるようにですね、宇和島市もしっかりと携わっていただきたいなと思いまして、そういうお願いをもって、この質問は終わらせたいと思います。 次に、コミュニティバス事業について質問させていただきます。 地域公共交通活性化・再生を目指す目的で、コミュニティバス事業は、当市においても、全国的にも先進的に進められてきていると思います。 地域公共交通活性化・再生事業実施要綱には、地域の真のニーズを踏まえた効果的な連携計画及び地域の創意工夫ある自主的な取り組みを促進し、地域公共交通の活性化及び再生を図ることを目的とするとあります。 総務部長にお聞きしたいと思います。 新規のコミュニティバス路線は、廃止バス路線だけでなく、公共交通空白地帯も踏まえた、真のニーズを考慮した上での路線延長などはできないものでしょうか。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○副議長(赤松孝寛君) 藤田総務部長。 ◎総務部長(藤田良君) お答えをいたします。 現在宇和島市が運営しておりますコミュニティバスやデマンドタクシーについては、廃止された民間バス路線に対して、地域の公共交通を補うため運行しておりまして、これまでの路線バスの代替旅客運送としての位置づけで行っており、それ以外の地域につきましては、基本的には、民間の路線バスやタクシーを活用していただくようにお願いをしております。 本市は、地理的条件等によりまして、他市町村に比べ、どうしても交通空白地帯が生じやすい環境にございますが、交通空白地帯の全てを対象として、コミュニティバス、あるいはデマンドタクシーを運行させることは、市の財政負担等を考慮いたしますと現実的ではなく、苦慮しているところでございます。 しかしながら、議員御指摘のように、少子・高齢化や過疎化の進行に伴う交通弱者対策、そして運転免許証自主返納対策なども考慮いたしますと、地域公共交通を見直す時期に来ているという認識はしております。 以上でございます。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○副議長(赤松孝寛君) 山本定彦君。 ◆2番議員(山本定彦君) 吉田、三間地域のコミュニティバスは10人乗りで、津島はちょっと大きいバスを使用していただいておりますが、これは、私が若いときに、合併当時に吉田のほうで会議があったときに、笹山副市長が当時課長だったと思いますが、コミュニティバスに、後ろに乗れとか書いてもらったらいいのではないかとか言って、そういう思い入れの、それならコミュニティバスにそう言ったおねりのですね、吉田地域であればおねり、三間地域であれば、畦地梅太郎さんの、コスモスか、そういった地域の特色のある塗装をしていただいて町内走り回って、本当に思い入れのあるバスでございます。 延長路線、先ほど総務部長が言われたように、変更があれば、当然、定員のオーバー等があり、延長した分、乗っていただく方がふえれば、物理的な要素への配慮が必要となると思います。 私がいる吉田地域においては、吉田の中心部から本当に遠い大良・船間地区のお年寄りは、公共交通もなく、往復5,000円弱の介護タクシーなどで通院、買い物をされています。何とかこういった地域に本当にコミュニティバスを通せないものかと、これまで地域の自治会も数回陳情されてきたそうなんですが、先ほど答弁にもあったように、廃止路線バスではないという理由ではね返されてきたようでございます。 来年度、また吉田の川平地域もコミュニティバスが、担当職員のお知恵をフルに発揮していただいて、走らせていただくようになっているようですが、ぜひ、大良・船間地区、岡原市長、本当、お知り合いの方が多いと思いますが、本当に悲鳴のような声だと思います。ぜひ、そういった声を温かい行政の力で包んでいただけないでしょうか。御答弁をお願いいたします。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○副議長(赤松孝寛君) 岡原市長。 ◎市長(岡原文彰君) 確かに、交通に対しましては、弱者、高齢者の方々からも、そういった要望というものはございます。これは記憶ですが、9月定例会で松本議員のほうからも、津島地域の由良半島の地域からそういった声があるというそういった質問の中でお話があったかと思います。 こういったところにどのように光を当てていくのか、やみくもに、そういった要望があったからやる、こういった要望があったからやるというのではなくて、今、愛媛県は、交通網の計画策定を今進めているところでございます。それを受けて、この宇和島市も、来年度に地域公共交通網整備計画を策定する予定でございます。予算計上もさせていただくところでございますので、宇和島市にとってどのような公共交通というものを考えていくか、それらを十分精査をいたしまして、必要なところに必要なものをやっていくという考え方で臨んでいきたいと思っております。 以上でございます。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○副議長(赤松孝寛君) 山本定彦君。 ◆2番議員(山本定彦君) 本当に、吉田だけに限らず、先程の、前回の定例会でもあったように、バス路線を延長してほしいという声が、本当にそこが必要であれば、また見直していただきたいと思いますし、国土交通省の交通支援の担当者の方に聞くと、新規、拡充はオーケーですと言うのですが、やはり、現実は、バスの定員の問題とか、費用の問題とか、なかなか大変だと思います。そしてまた、民間路線との調整が必要になることも想定されますが、吉田地区に限らず、デマンド便を含め、真のニーズを踏まえて、随時更新できると聞いております。ぜひ、その計画は、御検討をよろしくお願い申し上げます。 私も、何分初めてなので、時間配分がだんだん早くなってきておりますけれども、次の質問に移りたいと思います。 次に、柑橘の台風被害状況について質問させていただきます。 今回の10月の21号、22号の台風は、非常に強い風を伴う台風でした。家屋などの損害も多く見られ、柑橘に至っては、倒木、落果、傷による腐りなど、過去最大級の被害だったと、私のところにも多くの生産者から連絡をいただきました。 防風林もなぎ倒されているところもあり、極早生ミカンがまあまあ高値で取引されたと聞いておりますが、そういったところに、台風被害によって、本当に精魂込めてつくられた果実が、ミカンが落果したり、傷になったり、本当に大変な被害が出ていると思います。現在の被害状況についてはどのようになっていますでしょうか。上田産業経済部長、よろしくお願いいたします。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○副議長(赤松孝寛君) 上田産業経済部長。 ◎産業経済部長(上田益也君) お答えいたします。 ことしの10月21日から23日にかけまして全国で猛威を振るった台風21号でございますが、宇和島では、雨量は、21日が61ミリ、22日が80.5ミリの降雨を記録しておりまして、最大瞬間風速は、22日が秒速20.3メートル、23日が秒速24.4メートルを記録しております。 山本議員も懸念されておりますとおり、宇和島市の主要基幹作物の一つであります柑橘への被害も甚大でございまして、先日、JAえひめ南のほうに確認しましたところ、柑橘の総栽培面積1,669ヘクタールのうち、被害面積は704ヘクタールに上りまして、実に、42%の園地に倒木、枝折れ、落果など、何らかの被害があったと報告を受けております。また、これに伴う減収量は1,980トンと見込まれまして、被害総額は5億4,520万円に上るとの報告を受けまして、愛媛県にも報告しております。 同じく、県内でも有数の柑橘産地であります八幡浜市にも聞き合わせてみましたところ、JAにしうわ管内で、被害面積は1,040ヘクタール、減収量は1,787トン、被害総額は5億4,475万円と愛媛県に報告をされたということでございました。 今回の被害に関しては、被害が広域に及んでおりますことから、周辺市町の被害対策に関する動向も注視しまして、産地の回復に注力していきたいと考えております。また、被害状況の集約が進みまして、今後、国、あるいは県で支援対策等が実施されるようでありましたら、宇和島市としても対応を検討したいと思っております。 以上でございます。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○副議長(赤松孝寛君) 山本定彦君。 ◆2番議員(山本定彦君) ありがとうございます。 これ、本当に、私、うちの祖父も宇和青果の仕事をしておりまして、叔父も携わっておりました。すごく私も、家の裏山はミカン山でございますので、地域の若い子たちに聞いても大変な被害だったと聞いております。愛媛県でも相当な被害が出ているだろうと思って最初県にかけたら、宇和島市は被害がゼロと聞いておりますということやったので、僕も愕然としまして、それはどういうことなんだろうと思って担当課のほうに聞きますと、JAの初動がそういう報告だったということで、やはり、腐りを懸念して、被害報告をうまく表現できなかったということがあったようでございます。やはり、腐ってしまうということが表に出れば、ミカンの暴落、価格にも反映してくることから、そういった決断での宇和島市に対しての報告だったと思いますが、やはり、しっかりと被害状況も見据えて対応していかなければいけないと思うのですけれども、本当にそれからの宇和島市の担当職員の皆さんの対応は、すばやく、迅速に把握していただいて、本当に今、こういった被害の状況を確認していただいております。 ミカンの木が1回倒れると、なかなか起こしても、なかなかもとの姿にならない。私はミカンの栽培はしておりませんが、そういったことを聞いております。そういった倒木に対しての救済云々は可能でしょうか、何か手だてがありますでしょうか。上田産業経済部長。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○副議長(赤松孝寛君) 上田産業経済部長。 ◎産業経済部長(上田益也君) 倒木に限らず、農家の皆さんは農業共済制度を御利用されていると思いますので、市として、それに関しての補助は、今のところはありません。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○副議長(赤松孝寛君) 山本定彦君。 ◆2番議員(山本定彦君) 八幡浜のほうも同様の被害が出ているということなので、できるだけさまざまな知恵を絞っていただいて、対応していただいたらなと思いますし、またできる限りのバックアップをよろしくお願いいたします。 岡原市長もお母様がミカン農家ということで、大変被害を受けていると聞いておりますでしょうか。ちょっと聞いてみてよろしいでしょうか。岡原市長。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○副議長(赤松孝寛君) 岡原市長。 ◎市長(岡原文彰君) うちの義理の母でございまして、余り連絡もかかってこないし、かけていないので、詳細はわかりません。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○副議長(赤松孝寛君) 山本定彦君。 ◆2番議員(山本定彦君) ぜひ、お察しいただいて、確認していただけたら。 この被害については、被害が出ている畑と出ていない畑では非常に差があるようでございまして、あるところでは、ほとんど大丈夫だよという方もおられますし、ほとんど全滅だという方もおられて、果樹共済に入っている方は、先ほど部長の答弁もありましたように、補填がきくことになってくると思うのですが、できるだけ、過去の台風被害においても、果樹共済なりの、農水省が動いていただいて、前倒しとかが可能であれば、ぜひ、そういった方向もしっかり後押ししていただきたいと思います。 ミカンに限らず、台風被害のときにどうやって情報収集するかは大変だとは思いますが、しっかり初動から動いていただいて、情報収集もしっかりやっていただいて、対応していただいておりますので、先ほど言われた被害総額は、JA管内だけということでよろしいでしょうか。他の、JAに入っていない方の被害は含まれていないということでよろしいでしょうか。上田産業経済部長。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○副議長(赤松孝寛君) 上田産業経済部長。 ◎産業経済部長(上田益也君) JAさんから報告を受けている分につきましては、JAえひめ南管内の被害総額でございます。     〔「議長」と呼ぶ者あり〕 ○副議長(赤松孝寛君) 山本定彦君。 ◆2番議員(山本定彦君) ありがとうございます。 ということは、やはり、組合に入っていない方の被害もそれ以上にあるということなので、やはりここをしっかり情報収集をしていただいて、今後の対応につなげていっていただいたらと思います。 私も一生懸命、きょうここへ立たせていただきましたが、なかなかとりとめのないやりとりで、大変お見苦しい点があったかもしれませんが、私の質問はこれで終わらせていただきます。ありがとうございました。 ○副議長(赤松孝寛君) 以上で、山本定彦君の質問を終わります。 これをもちまして本日の一般質問を終わります。 残りの質問につきましては、明日8日に引き続き行います。 本日はこれにて散会いたします。     午後1時56分 散会----------------------------------- 地方自治法第123条第2項の規定により、ここに署名する。   宇和島市議会 議長  清家康生          副議長 赤松孝寛          議員  川口晴代          議員  中平政志...